2021.04.12-全日本ラリー選手権 第3戦 ツール・ド・九州2021 in 唐津
トラブルに泣いた新井敏弘、次戦以降の挽回誓う
2021年の全日本ラリー選手権第3戦ツール・ド・九州2021 in 唐津は4月11日(日)の競技最終日を終えて、総合5番手からの追撃を図っていたSUBARU WRX STIの新井敏弘/田中直哉は、この日5本目となるSS9でエンジントラブルによりストップ、残念ながらリタイアとなりました。
■挽回期した猛追も実らず
SS5~SS10の計6SS、SS走行距離35.38kmという構成のラリー最終日、連日の快晴の下、新井は前日のスピンでの遅れを取り戻すべく、この日も限界ギリギリの走行を続けました。
SS5は強力なR5勢2台に次ぐ総合3番手タイムで上位との差を詰め、SS6では5番手タイムに留まったものの続くSS7でも諦めずにアクセルを踏みました。
そんな新井を不運が襲ったのはステージフィニッシュまであと約3kmの地点でした。突然のガス欠症状に見舞われたWRX STIはペースダウンを余儀なくされて大きくタイムロス、ここで順位挽回の望みは断たれてしまいます。
このトラブルの影響が出たのが、サービスを挟んで迎えたラリー最終セクションでした。SS8を総合3番手タイムでまとめて臨んだフィニッシュまであと2SSとなったSS9、スタート後1km地点でエンジンがまさかのストップ。新井はここで無念のリタイアとなってしまいました。
なお、JN3クラスに出場しているSUBARU BRZは鈴木尚/山岸典将がクラス2位、加納武彦/横手聡はクラス8位でフィニッシュしています。


■新井敏弘「足まわりの改善などポジティブな面もあった。次も頑張りたい」
前戦の優勝からまさかのリタイア、無得点という結果となった新井は「SS7でのガス欠は原因の分析はこれからですが、昨日も燃料計の表示がおかしい兆候が出ていたので、スピンして左リヤをヒットした影響があるのかもしれません。SS9のエンジンとトラブルは、そのガス欠でエンジンがダメージを受けていたようです。今回は厳しい展開にはなりましたが、前戦でフィーリングがよくなかった足まわりに関しては対策が合っていいタイムも出ましたし、ポジティブな面もありました。ライバルは強力になってきていますが、WRX STIの持ち味である操縦安定性の良さなどを武器に、できる限りのことはしっかりやっていきたいと思っています。次のラリーも頑張ります」と気丈にコメント、今後の挽回を期しています。