更新日: 2021.06.07 12:01
トヨタ、サルディニアで今季3回目のワン・ツー・フィニッシュ。WRC両選手権首位を堅守
「信じられないような週末だった。サルディニアでこのような結果を残せるとは、正直思っていなかった」と語るのは、今季5戦3勝のオジエ。
「初日の出走順が1、2番手だったにも関わらず、チームがワン・ツー・フィニッシュを飾ることができたのは本当に素晴らしいことだ」
「ポルトガルでは思うようなスピードで走れなかったが、その後すぐに改善がなされ、今回はいいフィーリングで走れたのでうれしかったよ」
ラリーの初日に総合2番手を走りながらも技術的な問題によりデイリタイアとなったロバンペラは、パワーステージでのボーナスポイント獲得に注力し、狙いどおり3番手タイムで3ポイントを獲得。次につながるスピードを示してラリーを締めくくった。
TGR WRCチャレンジプログラムの下、トヨタ・ヤリスWRCで今季の全ラウンドに出場している勝田は総合4番手でラリー最終日を迎えた。
この日、彼のコドライバーを務めるバリットが熱中症気味になり気分がすぐれなかったため、勝田は総合4位の座をしっかりと守ることを優先して走行し、ポジションを堅守してフィニッシュ。2戦連続で自己最高位タイの総合4位でラリーを終えた。なお、バリットはラリー後に医師の診断を受け、身体に問題がないことが確認されている。
「チームにとって素晴らしい結果だ」と今戦の戦いを総括したヤリ-マティ・ラトバラ代表。
「我々にとっては簡単なラリーではないこと、必ずしも勝てるとは限らないことを承知の上でサルディニアに来たが、最終的にワン・ツー・フィニッシュを祝うことができた」
「とはいえ、初日にカッレ(・ロバンペラ)のクルマに問題が発生するなど、完璧な週末ではなかった。より強くなるために、今回の件から学ばなくてはならない」
「しかし、それを除けば他の3台のヤリスWRCは厳しいステージでもしっかりと走っていた。全体的にはパフォーマンス、信頼性、安定性に優れていたと言えるだろう。チャンピオンシップにとっては非常に良いニュースだが、競争はどんどん厳しくなっているため、今回のような結果をこれからも得るためには努力し続けなければならない」
WRCの次戦第6戦はアフリカのケニアで開催される『サファリ・ラリー』だ。6月24~27日にかけて行われるこのラリーは19年ぶりにWRCカレンダーに復帰するイベントで、マニュファクチャラーチームの現役ドライバーの中で、このラリーに出場経験がある選手はゼロ。また、以前とはステージも異なるため、誰にとっても完全に新しいラリーとなる。
ステージは第4戦ポルトガル、今戦のサルディニアに続くグラベル(未舗装路)で、非常に高速な区間と路面が荒れた区間の両方があり、スピードだけでなくクルマの耐久性も同時に求められるラリーとなる。