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「サファリ・ラリー・ケニアでタカ(勝田)が総合2位に入り、WRCで初めて表彰台を獲得したのは本当に素晴らしいことだ。これは、TOYOTA GAZOO RacingによるWRCチャレンジプログラムが、実を結んだことを意味する」と語るのは、TOYOTA GAZOO Racing WRTのチーム代表を務めるヤリ-マティ・ラトバラだ。

「最近のタカの成長はとても印象的だった。今回は大きなミスもなく、最終日のセバスチャンとのバトルも含めて、すべてを上手くこなしていた」

「彼はこの総合2位という結果に値する戦いをしたと思いますし、私も本当にうれしく思う」

 WRCクラスに参戦するドライバーの中で唯一、今季開幕戦からすべてのラウンドで6位以内に入り、ドライバー選手権ではランキング5位につけている勝田だが、彼はこの結果を予想していなかったという。

「表彰台に立つことができて、とてもうれしいです。今週末は本当に長く、いろいろなことが起こりました」

「誰もが問題をいくつか抱えていましたが、僕たちは何とか切り抜け、この順位でフィニッシュすることができました。今回の結果には満足しています」

「このラリーはかなり特殊ですし、トップレベルの選手はみな経験豊富なので、サファリで表彰台に上れるとは思っていませんでした。もっと厳しい週末になると予想していたので、本当にうれしいです」

 表彰台獲得というひとつの目標をクリアした勝田が次に見据えるのは、さらにもうひとつ上の順位、総合優勝だ。

「まだまだ改善できると思いますし、将来的にはセブ(セバスチャン・オジエ)と競って勝てるようになりたいです」と勝田。

「もしWRCチャレンジプログラムがなかったら、自分はここにいないと思います。ゼロに近い状態から成長を支え続けてくれたトヨタ自動車、チームオーナーの豊田章男社長、そしてチームの皆さん全員に心から感謝しています」

 開幕3戦を6位、グラベル連戦で2度の4位と今回2位表彰台を手にした勝田/バリット組が迎える次戦はWRC第7戦エストニアだ。7月15~18日に開催されるこのイベントでは昨年、一時総合5番手につけながらもクラッシュによってリタイアを喫した。しかし、ハイスピードでスムーズなステージが多いこのグラベルラリーは、サーキットレース出身である勝田にとって相性がいい一戦といえる。

勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) 2021年WRC第6戦ケニア
勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) 2021年WRC第6戦ケニア
日本人ドライバーとして27年ぶりにWRCの総合表彰台を獲得した勝田貴元(左からふたりめ)
日本人ドライバーとして27年ぶりにWRCの総合表彰台を獲得した勝田貴元(左からふたりめ)
シャンパンファイトで集中砲火を受けた勝田貴元 2021年WRC第6戦ケニア
シャンパンファイトで集中砲火を受けた勝田貴元 2021年WRC第6戦ケニア
WRCチャンピオンたちから初表彰台の洗礼を浴びる勝田貴元
WRCチャンピオンたちから初表彰台の洗礼を浴びる勝田貴元
総合2位表彰台を獲得した勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) 2021年WRC第6戦ケニア
総合2位表彰台を獲得した勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) 2021年WRC第6戦ケニア

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