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 このクラッシュに際して、シトロエン・レーシングは「アレクセイ・ルカヤナクとアレクセイ・アルナウトフのふたりは、テスト中に発生したアクシデントのため、今週末のラリーをスタートしません。クルーのふたりは“OK”です」と、短い声明文を発表している。

 これで2016年にここで死闘を繰り広げたライバルが不在となった“ターマック・マイスター”のコペッキーだが、2013年のERCチャンピオンも「勝つことが目標だが、明らかにそれは簡単な仕事ではないんだ」と、依然として慎重な姿勢を崩さない。

「僕は最近、かつてほど頻繁にはラリーに参戦する機会を設けていないからね。地元チェコとハンガリーの国内戦だけで、世界戦やヨーロッパ選手権を追ってはいないから、このレベルでの戦いは厳しいものになるだろう」

「このバルムはドライでも難しいのに、雨が降ると非常に滑りやすく、グリップがcm単位で変化するため、さらに難しくなるんだ」と、天候変化の要件も指摘した“モラヴィア・マスター”のコペツキー。

「天気が一定であれば、僕にとっても楽になる。ドライでもウエットでもね。でも、天候が変わりやすい場合は、特にタイヤの選択に関しては注意が必要だね」

 一方、現役王者がクラッシュに消えたシェイクダウンで、MRFタイヤのターマック・スペックを初体験したフッツネンは「これが初ドライブだったが、そのグリップと感触には本当に感銘を受けた」と語り、進化を続けるインド製タイヤでのラリーを「楽しみにしている」と抱負を述べた。

「僕は今回、タイヤ開発を手伝うためにズリンに来たんだ。主な目的はタイヤの開発に関するデータを取得することで、まずはチームに貢献するという明確な目標を念頭に置いてドライブするつもりだ」と続ける現WRC3チャンピオン。

「2017年にここでジュニアタイトルを獲ったけれど、難しいラリーであり、天候も影響する。このユニークな1戦でデータを取得することは、僕にとってもチームMRFタイヤにとっても重要だ。ミスなくフィニッシュしたいと思っているよ」

 そして、王者ルカヤナクと1点差でERCのタイトル争いを繰り広げるミケルセンも、この週末からコドライバーをスイッチ。2006年から連れ添ったオラ・フローネに代わり、ヨナス・アンダーソンとともに難攻不落のターマック戦に挑むこととなる。

地元6連覇、前人未到の9勝目を掛けてファクトリー・シュコダをドライブするヤン・コペツキー(シュコダ・ファビアRally2 Evo/Agrotec Škoda Rally Team)
クレイグ・ブリーンの代役として、WRC3王者ヤリ・フッツネン(ヒュンダイi20 R5)がTeam MRF Tyres(チームMRFタイヤ)に加入した

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