さらにセッション終了後にはギヤボックスの損傷も判明したクリストファーソンのマシンは、懸命な修復作業に取り掛かったものの、残念ながらファイナルに向け指定された制限時間内にグリッドに着くことが叶わず。
代わってセミファイナル1で4位だったアブリングのルノー・メガーヌがファイナル進出を決め、ティミー、シャイダーに加えセミファイナル2からの進出を決めた弟ケビンとグロンホルム、そしてクリスティアン・サボー(ヒュンダイi20RXスーパーカー/GRX-SETワールドRXチーム)の6台によるファイナルとなった。
最前列から並んでスタートを切ったプジョーの2台がサイド・バイ・サイドでオープニングラップを制し、3番手のグロンホルムに対して盤石のリードを構築すると、アーリージョーカーの戦略を採ったアブリングやシャイダーらの追随も許さず独走状態へ。6周を通じて兄弟の地位を脅かす存在は現れず、ティミー&ケビンのオーダーで3戦連続の1-2フィニッシュを達成した。
「僕らは素晴らしいシーズンを過ごしているし、3戦連続1-2なんてまるで魔法のようだ。ヨハンが技術的な問題を抱えたのは残念だったが、それは時として誰にでも起こりうるもので、今日は僕らの日だったということだ」と、自身2連勝の喜びを語った兄のティミー。
「今日のケビンは終始スピードがあり、ずっと僕のバンパーに張り付いていた。できるだけプッシュする必要があったけど、この結果を共有できて最高だ」と兄が語れば、弟ケビンも「兄とそんなに長い間サイド・バイ・サイドを続ける気はなかったけれど、なんとかうまく走れたね! 僕らはタイヤ戦略でフレッシュなセットを残せていたから、あとは1-2を持ち帰ることに集中したよ」と、盤石のレース運びを見せた。
そして今季初ポディウムの3位グロンホルムに続いて、4位にはファイナルで滑るクラッチを抱えながら騙し騙しの走行となったアブリングが続く結果となっている。
一方、このラウンドで第2戦を迎えた『EuroRX1』クラスは、初日最速を記録したアンドレアス・バッケルド(シュコダ・ファビアRXスーパーカー)を撃破し、レネ・ミュニッヒ(セアト・イビーザRXスーパーカー/ALL-INKL.COM・ミュニッヒ・モータースポーツ)が初優勝を達成。4位に入ったバッケルドはチームメイトを逆転してポイントテーブルのトップに上がっている。
引き続き約2週間後の9月18~19日開催を予定するWorldRX第4戦は、そのEuroRX1第3戦併催に加えて、トップカテゴリーのWorldRX第5戦も数えるダブルヘッダー戦として、ラトビア・リガを舞台に争われる。


