更新日: 2021.09.17 18:03
【ブログ】早くも“父超え”のロバンペラを筆頭に、若手の活躍に期待/WRCギリシャ現地特派員(後編)
2019年にオートスポーツweb現地特派員としてWRC世界ラリー選手権第10戦ドイツと第11戦トルコの模様を伝えてくれた、ラリー好きのグラフィックデザイナー『CHOCO CIDER』さんが約2年ぶりに現地観戦を再開。2001年からシリーズをフォローする生粋のラリー好きならではの目線で、ふたたび現地の雰囲気をお届けします。
今回は<前編>に引き続き、今年8年ぶりにWRCのシーズンカレンダーに復帰したWRC第9戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』より、秋を思わせる気候のなか行われた土曜日のSSの様子と、シャンパンファイト・ウォッチャー(?)となったラリー最終日の模様をお伝えしたいと思います。
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土曜日は10時前スタートのSS8へ。アテネから200km北上するのと、標高が1500m前後という事もあり、気温が低めになります。
気温と雰囲気から、どうしても秋開催のラリースペインとダブって見えてしまうのは私だけでしょうか?
午後の2本目はSS7~11の、11へ移動。スタートまで数時間あることから、カフェやレストランが立ち並ぶ麓はどのお店も大盛況でした。
そんな大盛況なレストランの裏には、存在を見過ごせない古いトラックが佇んでおりました。
アテネ市内も然りですが、ギリシャには現役かどうか疑うような旧車がたくさん存在しているので、マニアの方にはたまらない国かもしれません。
本日もリンゴとヨーグルトと水しか口にしていない私は、何かお腹に入れようと試みますが、忙しさに慣れていないスタッフたちを相手に、ドリンクをオーダーするだけで精一杯です。
15分我慢強く待って購入できたのは、エスプレッソ・フレッド(直訳で冷たいエスプレッソ)とカプチーノ・フレッド(冷たいカプチーノ)。イタリア語と同じ言葉なのも面白いですが、ギリシャといえばフェタチーズ、オリーブオイル、ヨーグルト、ギリシャコーヒー等の名物が沢山ありますが、他の国にも、エスプレッソの本場イタリアでもお目にかかれないギリシャ特有のドリンクなのです。
冷たいエスプレッソと聞くとアメリカーノになるのでは? と疑問に思われるかもしれませんが、こちらは抽出したエスプレッソを泡だて(お好みで砂糖も入れます)、氷に注ぎ、エスプレッソクレマを大袈裟にしたようなフォームと一緒に頂ける、暑い日に最適なドリンクです。
カプチーノ・フレッドはその名の通りカプチーノを冷たくしたような状態。カプチーノはランチ代わりです。ギリシャ旅行の際には是非トライして頂きたい飲み物です。ちなみにお値段は2ユーロ弱が相場。
麓を離れ、SS11へ。雲の合間にほんの少し青空が見えますが、気温は変わらず20度台。
午前のSS7からの観戦組なのでしょう。空き時間で気持ち良さそうに爆睡模様ですが、なぜあえて車の真横に……という疑問は飲み込みます。
気温がもう少し高ければ、私も岩場で昼寝をしたいので、この状況下で熟睡できるおっちゃんが羨ましくさえ感じます。
金曜日に続き、土曜日もトップでフィニッシュしたカッレ・ロバンペラ。お父さんのハリを上回る優勝回数を刻めるか、日曜日の走りも楽しみです。
アドリアン・フルモーのレッドブルカラーのフィエスタもカッコ良くて私好みです。カッレやオリバー・ソルベルグと同様に、若手ドライバーたちの活躍に今後も注目したいです。
ギリシャ人ドライバーも沢山エントリーしていたので、久しぶりにWRCをギリシャで開催できて本当に良かったなぁ、と感慨深げにSS上を運転して宿に向かおうとしたら、まんまと大渋滞にハマり、3時間かけて150km先の宿へ到着した時にはすでに22時近く。
実に薄っぺらな安宿で、夜冷えの寒さにヒーターを付けるも予想したとおり機能せず……。寒さに震えながら睡眠もそこそこに、宿の滞在時間6時間でチェックアウトし、翌日のパワーステージ“ターザン”へ向かいます。