「勝てて気分が良いし、今日は満足している。最初からスピードは良かったしね。Q2はうまくいかなかったし、正直に言うと決勝が僕自身最高のドライブだとは思わなかったけれど、スタートで状況が好転してくれたね」と、2021年最初の勝利を手にしたグロンホルム。
「オープニングのような事件はたまに起こることのひとつに過ぎない。その後、ペースを維持するのに少し苦労したけれど、ジョーカーを消化した後に、こんな大きなギャップがあることに驚いたよ」
「(スポッターを務めた)ユッシ(・ピノマキ代表)が『楽に、落ち着いていけ』と声を掛け続けてくれた。スペインとスウェーデンのシーズン幕開けは厳しいもので、第3戦フランスでわずかに正しい方向への兆しを感じた。そして僕らの運はここでついに結実したんだ」
明けた日曜のダブルヘッダー第5戦も、そのグロンホルムとクリストファーソン、そして前日セミファイナルでは接触によるパンクで勝機を逸していたエクストロームが、入れ替わり立ち替わりで最速タイムを奪取する展開に。
とくにここラトビアでは過去5戦で優勝か2位の経験しかないというエクストロームにとっては、まずファイナル進出が至上命題となった。
一方、予選ヒートでひとつも最速タイムを記録しないままセミファイナル2に進んだクリストファーソンは、ファイナルに向けふたたびフロントロウを確保してグロンホルムのヒュンダイと肩を並べると、前日の借りを返すとばかりにアウト側から主導権を握ることに成功し、そのまま独走。グロンホルムとティミーを従え、キャリア通算25勝目を飾る快心のレースを見せた。
「今年はこれまでのところ余裕がなかったが、今日は僕らの日であり、とても気持ちがいい。久しぶりの感覚だね」と、こちらも今季初勝利となったクリストファーソン。
「シーズンスタートからペースは順調だったが、物事は順調に進んでいかなかった。最終的に勝利を収められたのは、KYB EKS JCのチーム全体にとって素晴らしいことだ」
「決勝では非常に良いスタートを切り、リスクを犯してターン1でリードを奪いにいった。コクピット内では最初の数コーナーで多くのことが起こっていて、ターン2では大きく切ったパワーステアリングがロックアップし、一瞬スピンモードに陥った。でもそれは、2021年にはかなりの頻度で”いつものこと”だったから、問題なく対処できたよ(笑)」
この結果、ランキング首位を行くティミーとケビンのポジションは変わらないものの、その背後につけるクリストファーソンが3点差にまで肉薄。さらに3点差の4位にはグロンホルムが浮上している。
この後、WorldRXは3週間のインターバルを経て、10月8~10日の開催を予定するWorldRX第6戦はベルギーのスパ・フランコルシャンを舞台に争われる。



