更新日: 2023.02.24 17:10
初日首位発進、強敵ダニ・ソルドを降したアンドレアス・ミケルセンが逆転勝利/ERC第5戦
明けた土曜レグ2は7SS、合計89.84kmのスペシャルステージで争われ、走り出しの2ステージをミケルセンが獲り、この時点で1.9秒差の総合首位に浮上する。しかし続く名物ステージのSete Cidades 1(24.01km)と、前日も最速としたSSSで2連続ベストを記録したソルドがふたたび首位に返り咲くなど、両者一歩も譲らない勝負を繰り広げる。
しかし午後のループに向けニュータイヤの供給本数が枯渇したソルドが遅れ始めると、SS11、SS12、そして最終のSS13とミケルセンが連続ベストを奪い、これで勝負アリ。14.8秒差までギャップを拡大したノルウェー出身の選手権リーダーが、そのマージンを34点まで広げる2021年ERC初勝利を手にした。
「ダニとのギャップが大きかったので、最終ステージは“賢く行こう”と考えていたんだ」と明かしたミケルセン。
「直近にペアを組んだ(コドライバーの)エリオット・エドモンドソンも素晴らしい仕事をし、彼にERC初優勝をプレゼントできて良かったよ。僕も自分自身に満足しているし、この素晴らしい大会でダニと戦うのは楽しかった。本当に素敵な週末で、とてもとても楽しかったよ!」
そして初日から表彰台圏内を走行していた地元“10冠”のモーラは、なんと最終SSで左リヤをヒットし「非常にタイトなコーナーでバカなミスを犯し、内側をクリップした。それがすべてだ」と、タイヤビードがリムから脱落。代わってERCミシュラン・タレント・ファクトリーの最優秀ドライバーにも選出されている期待の新星エフレン・ヤレーナ(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ/ラリー・チーム・スペイン)が、逆転の3位ポディウムを獲得した。
一方、現ERCチャンピオンのアレクセイ・ルカヤナク(シトロエンC3ラリー2/サンテロック・ジュニア・チーム)は初日SS1でパンクに見舞われると、続くSS3ではマシン半回転のアクシデントでタイムロス。レグ2でもSS7で“ダブルパンクチャー”に見舞われトップ10圏外に沈むなど、見せ場なく週末を終えている。
続く2021年のERC第6戦は、かつてファフェ・モンテロンゴとしてフルターマック・イベントを開催したポルトガル北部を舞台に、ラリー・セーラ・デ・ファフェ・フェルゲイラスとして、今度はポルトガル国内選手権ではおなじみのグラベルステージが舞台となる。民間伝承の神話にも登場するラメイリーニャのビッグジャンプを含むアクション満載の1戦は、約2週間後の10月1~3日に争われる。
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