ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2021.10.01 16:55
更新日: 2021.10.01 15:57

2022年WorldRX本格電動化初年度“RX1e”に14台が参戦「歴史上最速、電動化に最適の競技」


ラリー/WRC | 2022年WorldRX本格電動化初年度“RX1e”に14台が参戦「歴史上最速、電動化に最適の競技」

 これらのモデルには参戦ブランドごとに異なるボディワークのデザインが採用されるものの、全車が同一の電気駆動パワートレインを使用する。ラリークロス史上最速のマシンと、世界最高峰のドライビング技術を持つドライバーたちの組み合わせは、ファンにとって「魅力的なショーを提供する最高の素材になるはず」だとラリークロス・プロモーターGmbH、エグゼクティブプロデューサーのアーネ・ディルクスは自信を見せている。

「プロモーターとして、我々はこの素晴らしいスポーツを育み、成長させ、これからも多くの世代が繁栄し続けることを保証する責任がある」と続けたディルクス氏。

「チームとドライバーはエキサイティングな電動化時代への移行に積極的に取り組んできたし、我々は現在も経済から環境、社会に至るまで、持続可能性の重要な柱を完全に受け入れるというビジョンとコミットメントを共有する、多くのメーカーと積極的に話し合っているんだ」

 新たなEV時代のレースフォーマットは、FIA、チーム、オーガナイザーやプロモーターを交えて真剣な議論が交わされている最中だというが、追い越しの機会を増やし、さらに緊密なレースを実現することを目的としている。実際、イベントのコンセプト全体が再評価されており、イベント内外、オンでもオフでも観客と関わり、楽しませ、ラリークロスの豊かな歴史とDNAを維持しながら、新たな機会と全方位での多様化を模索する。

「短期決戦の鋭くソリッドな競技展開は、電動化推進と完全にマッチするんだ。ドライバーはこれまで以上にパワーを自由に使えるようになり、いつでも最大限に活用することができる。幸運にも私自身、RX1のテスト車に乗ることができたが、これは絶対的なロケットだと確信を持って言えるね!」と、前出のディルクス氏。

 一方、FIAの会長を務めるジャン・トッドも、この新世代EVラリークロス車両の登場により「WorldRXこそ、FIA世界選手権のステータスを持つ過酷な環境で、電動ロードカーのパフォーマンス能力を披露するのに最適なステージになる」と、その意義を語っている。

「FIA WorldRX世界ラリークロス選手権の電動化に対する我々のビジョンが、初のエレクトリック・シーズンを前にフィールド上に14台ものエントリーを集めたのを確認し、晴れて具現化するのが見られて喜ばしい気分だ。電気モビリティがますます重要性を増していることは、想定された事態なわけだからね」

ツインモーターの総合出力は500kW(約689PS)に到達。瞬間的に880Nmものトルクが供給され、0-100km/hわずか1.8秒というF1をも上回るパフォーマンスを誇る
ツインモーターの総合出力は500kW(約689PS)に到達。瞬間的に880Nmものトルクが供給され、0-100km/hわずか1.8秒というF1をも上回るパフォーマンスを誇る
車両全体の総重量は1330kgに規定され、容量52.65kWhのバッテリーはシステム重量300Kgとなり、独自の安全機能を備え、重量配分を考慮した特別設計とされる
車両全体の総重量は1330kgに規定され、容量52.65kWhのバッテリーはシステム重量300Kgとなり、独自の安全機能を備え、重量配分を考慮した特別設計とされる


関連のニュース