更新日: 2021.10.21 11:55
ファイナルで大逆転劇を演じたヒュンダイのニクラス・グロンホルムが今季2勝目/WorldRX第7戦
この6周勝負の最終ヒートでは、まず3番グリッドのグロンホルムがオープニングラップで真っ先にジョーカー消化に向かうと、首位クリストファーソンとハンセン・ブラザーズのプジョー2台は熾烈なバトルを繰り広げる。
これでクリーンエアでの走行となったGRX-SETのエースカーは、3台をアンダーカットすべく4番手で懸命のフルアタックを続けていく。その気配を感じつつプジョーからの圧力も受けたアウディは、暫定2番手で前を取られたティミーを懸命に追うと、3周目のコース中盤でわずかにワイドになり大きくドリフト。この隙を突いてパッシングを仕掛けたケビンに行手を塞がれ、グラベルトラップを横切りトラックマーカーのボラードを薙ぎ倒しながら、なんとかポジションを守りプジョーの間でコース復帰を果たす。
そして迎えた運命のファイナルラップ。先頭の3台はいずれもこの周までジョーカーを引っ張り、アウトサイドのターマック路へ飛び込むと、イン側のターン1をコンパクトに立ち上がったグロンホルムが首位浮上に成功。そのままWorldRXキャリア通算5回目、今季2勝目を手にする結果となった。
「本当に気分が良いね! 予選後にこの展開はまるで想像できなかったよ。今日はとくにグラベルセクションでのドライブが本当に楽しかった」と、強豪たちを直接対決で降した25歳のグロンホルム。
「僕には決勝スタートでジョーカーを選ぶ以外に選択肢はなかったが、ティミー、ヨハン、ケビンが全員スタンダードラップを選んだことに少し驚いた。僕自身も予選よりペースが良く、彼らがバトルを続ける間にギャップを詰めることができた」
「それが充分かどうかは最後まで未知数だったけど、ありがたいことにキャッチアップすることができた。次のニュルブルクリンクも本当に楽しみになったし、今季の力強いフィニッシュに向け最善を尽くすつもりだ」
一方、2位に入って選手権ポイント上でも17点差までマージンを広げることに成功したティミーに対し、クリストファーソンはトラックマーカー違反で5秒のペナルティが課され最下位に降格。最終的にケビンが3位のリザルトを手にしている。
ここから約6週間のブレイクを経てシリーズはいよいよタイトル決定の舞台、ドイツ・ニュルブルクリンクに移動。11月27~28日の週末はダブルヘッダー戦により最大60点のポイント獲得が可能であるほか、併催の電動ワンメイク・シリーズ『FIA RX2eチャンピオンシップ』の初代王者も決することになる。
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