そのルカヤナクの背後2番手にはエフレン・ヤレーナ(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ/ラリーチーム・スペイン)が続き、3番手にはカナリア諸島のチャンピオンであるエンリケ・クルーズ(フォード・フィエスタ・ラリー2)が追うトップ3で夜を越すこととなった。
明けたレグ2もオープニングのSS10からルカヤナクの勢いは衰え知らずで、SS14のみニル・ソランス(ヒュンダイi20 R5)と同タイムで首位を分け合った以外は、全ステージ制覇という盤石のラリーを繰り広げる。最終的に全17SS中16ステージを勝ち獲り、スペイン出身のヤレーナに対し52.3秒という圧巻の大差をつけ同ラリー通算4勝目を飾ってみせた。
「今日の僕らは後退せず、つねにペースを上げていくことができた。クルマのセットアップは良く、タイヤはうまく機能していたから、なんの不安もなかったよ。素早く確実にペースノートを読み上げてくれたアレクセイ(・アルナウトフ/コドライバー)に感謝したい。僕自身、一貫性とペースに満足しているし、ほぼ完璧な週末だったね」
一方、2位に入ったヤレーナの結果により、彼のナビを務めるサラ・フェルナンデスが、コドライバーとして史上初の女性ERCチャンピオンを獲得。3位にはレグ1最終ステージのベスト奪取で唯一ルカヤナクに“土をつけた”ミコ・マルチェク(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)が続く表彰台となった。
また、スズキの現地法人であるスズキ・モーター・イベリカが製作したラリー2キット採用の『Swift R4lly S(スイフト・ラリーS)』で、2021年のERC2クラスを戦ってきたハビエル・パルドは、初日SS2の電源トラブルで大きくタイムロスを喫したものの、終わってみれば今季通算6度目のクラス優勝を挙げ、デビューイヤーで見事にERC2タイトルを獲得している。


