更新日: 2022.01.24 13:36
豊田章男オーナー「優勝に届かなかったけど、手応えがありそうでよかった」WRC開幕戦後コメント全文
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セブ、惜しくも9度目のラリー・モンテカルロ優勝に届かなかったけど、新たな相棒のベンジャミンとのスタートは手応えがありそうでよかったです。我々が準備した新たな相棒“GRヤリス・ラリー1”とのドライブもフィーリングは悪くなさそうでした。持続可能なラリーを目指す新レギュレーションにより電動化された新たな相棒は「力は強いけど扱いには繊細な配慮が必要……」という感じだったかと思います。そんな“ちょっと気難しい奴”とも、セブはすぐに仲良くなってくれていたみたいでした。誰とでもすぐに仲良くなれるセブを尊敬します。
また、歴史と伝統ある世界ラリー選手権が、電動化・新燃料というカーボンニュートラルの実現に向けて進みだしたこと、FIAのリーダーシップ、準備に携わられたプロモーターなど関係されたすべての皆さまに敬意を表します。他のドライバーたちも新しい相棒との相性に少し苦労していましたが、デイ3ではすべてのSSで誰かがベストタイムを出してくれていました。毎戦毎戦、みんなとGRヤリス・ラリー1が、どれだけ仲良くなっていくか……今シーズンのWRCは新しい楽しみが増えました。ただ、サービスから静かに出ていくラリーカーの姿には、まだ、少し物足りなさを感じてしまいます(笑)。
今までのベース車はヤリスでした。今年からはGRヤリスです。「モータースポーツで勝つための市販車をつくろう」そう言いながら、久々に自分たちの手でつくることができたスポーツカーです。今回、そのクルマがやっと本当の戦いの道を走り出しました。本当に嬉しいです。一緒にGRヤリスをつくってきたみんなにもお礼を言いたいと思います。そのGRヤリスから“GRヤリス・ラリー1”をつくったメンバーも相当の苦労をしたと聞いています。ヤリ-マティの下で心をひとつに頑張ってくれたフィンランドのみんな、そしてケルンからもサポートしてくれたメンバーにも、心からのお礼を言わないといけません。本当にありがとう! シーズンははじまったばかりですが、これからもよろしくお願いします。
ファンの皆さま、今シーズンもTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamを応援いただきありがとうございます。引き続き、応援よろしくお願いいたします。
トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長 豊田章男
追伸
エルフィンと貴元がコースオフをした時、崖から一緒にクルマを引き上げてくれた沿道のファンの皆さま。SNSでその様子をみました。皆さまの力で2台は走り続けることができました。ありがとうございました!