彼らに対して20秒以上の貯金を持つ首位ロバンペラは優勝を確実なものとするため、ややペースを落として走行。ステージトップ5に入った選手とマニュファクチャラーにボーナスポイントが与えられる“パワーステージ”に設定されたSS17では2番手タイムでフィニッシュし、後続を22秒引き離す独走劇でキャリア3勝目、今シーズン初優勝を決めた。
エバンスの離脱により2番手争いとなったヌービルとラッピのバトルは、3日目スタート時の4.2秒差から大きく変化することなく推移していき、最終SS19の直前で3.7秒差に。しかし最終ステージでも逆転はならず。最後はヌービルがライバルとのタイム差を8.6秒に拡げて2位を確保。トヨタのワン・ツー・フィニッシュを阻止した。
今イベントの参戦が古巣復帰戦とラリー1デビュー戦を兼ねていたラッピは、週末をとおしてブランクを感じさせない走りを披露して、最後には3位表彰台を獲得。3台目のマシンをドライブするドライバーとしての役目を果たし、チームのマニュファクチャラー選手権首位浮上に大きく貢献している。
そのラッピに続く総合4位となったのは、最終SS19で4番手タイムをマークしボーナスポイント2点を追加獲得した勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)だ。総合5位のガス・グリーンスミス(フォード・プーマ・ラリー1)がMスポーツ・フォードWRT勢の最上位となり、総合6位には母国戦に挑んだオリバー・ソルベルグ(ヒュンダイi20 Nラリー1)が入っている。
総合7位はアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)。彼はWRC2クラス2連勝を飾った。総合8位は同じくWRC2クラスを戦うオーレ・クリスチャン・ベイビー(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)だ。
デイリタイアからの復帰組であるオット・タナク(ヒュンダイi20 Nラリー1)は、パワーステージで最速タイムを記録し5ポイントを確保。2日続けてデイリタイアとなったクレイグ・ブリーン(フォード・プーマ・ラリー1)も同ステージ5番手に入り、ボーナスの1ポイントを獲得している。なお、Mスポーツ・フォードのアドリアン・フルモー(フォード・プーマ・ラリー1)はマシントラブルにより2戦続けてのリタイアを喫した。
WRCの次戦第4戦は4月21日から24日にかけてクロアチアで開催される『クロアチア・ラリー』だ。






