更新日: 2022.09.02 15:07
地元盟主を最終ステージで撃破、エフレン・ヤレーナが自身とMRFタイヤの初優勝を達成/ERC第2戦
「本当!? 僕らはモノ凄いことをやってのけたね! 午後は完全な“フルアタック”モードで行ったけど、最後の最後で逆転できるなんて……なんだか信じられないよ」と、喜びを爆発させた26歳のヤレーナ。「地獄のようにプッシュし、最後のパワーステージは200%だった。自分のチームとMRFタイヤを本当に誇りに思うよ」
一方、わずかに届かず2016年の再現とはならなかったモーラも、ラリー後は勝者を称えるコメントを残した。
「それだけでは不十分だったかって? 結果的にはそのとおりだろうね」と語ったアゾレス通算10勝を誇るモーラ。
「もちろん少し悲しいが、最初のステージからラリーをリードしてきたのは紛れもない事実だ。それ以上にエフレン(・ヤレーナ)はとてもとても強く、とくに終盤のステージでは信じられないほど良かった。彼はこの勝利に値する」と続けた43歳のモーラ。
「私はおそらく、キャリアの終わりに近づいている単なる趣味のドライバーだ。私たちはできることをし、可能な限りプッシュして知識をうまく使えた。しかし2回目のループではリズムと改善能力が足りず、エフレンのペースに合わせることができなかった。最後の最後でこの結果は悲しいが、すべての群衆が私たちを応援しているのを見るのはとても幸せだった。本当に感謝しているし、その愛を返したい」
その言葉を受け、次世代を担う勝者も勝負の厳しさと周囲への感謝を口にした。
「リカルド(・モーラ)はいつもこの地元で本当に良い仕事をし、とてつもなく速いドライバーだ。僕らは最終日午前に雨が降るとは予想していなかったからハードタイヤを装着したが、それが僕らにとって本当に困難だった」と続けたヤレーナ。
「でも最後のループでは真新しいハードタイヤが4本あり、リカルドはソフトタイヤが2本しかないことを知っていた。最終段階でより良いタイヤになることが分かっていたから、プッシュして勝利を手に入れようと考えたんだ」
「確かにERCでの初優勝は夢の実現で、何度か表彰台には上がったけれど、それに値する努力を重ねてきた。支えてくれる家族や友人にとっても素晴らしいことだし、裕福な家族ではないので今も200%で一生懸命に働いている」
「そしてMRFタイヤは本当に、本当に良い開発をしていて、つねに改善がある。素晴らしい雰囲気で戦えていることに心からの感謝を捧げたい」
続くERC第3戦は、スペイン領カナリア諸島を中心に繰り広げられるスリッパリーなターマック戦『ラリー・イソラズ・カナリアス』が5月13~14日に開催される。
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