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 一方、車両開発を担当したTBM代表兼チームRXレーシングのチーフエンジニアを務めるトニー・バーディは、今回の新規車両投入に際し「オリーは他の誰も走らせていないクルマを望んでいた。その点、R5規定のアイリスが多くのラリーに勝った実績を持っていたことこそ、我々がこの方向に進んだ理由さ」と付け加えた。

「もちろん、RX仕様もアイリスR5とベースを共有しているが、その多くはユニークな構造に変更している。関係者全員が最初に考えたよりもラリークロスに適応するのに時間が掛かったが、このプロトンは最初のテストからスピードを披露してくれた。グリップ力が高く、まだ解き放つことのできる潜在能力を秘めている。とにかく今は、最初のイベントが待ちきれない気分さ」

 今季のWorldRX世界ラリークロス選手権に向けては、御歳76歳の伝説的ドライバー、パー・エクルンドが2022年のフル参戦を表明し、シリーズへの電撃復帰を決意。近年は散発的なゲスト参戦に留まってきたが、80歳を目前にして本格的なフルタイムでのカムバックを明らかにしている。

「多くの人が76歳でのフルタイム復帰の理由を疑問視することは知っている。私だってそれを聞いたら『あの爺さん、正気か!?』と思うだろう(笑)。しかし私はまだ26歳のように感じているし、愛するフォルクスワーゲン・ビートルのコクピットに座るたびに、最初からやり直しているようだとさえ感じるんだ」と続けた“ペッカ”ことエクルンド。

 1971年にヘデモラで開催されたスウェーデン初のラリークロス競技で優勝を飾り、今では“聖地”として知られるホーリエスでのこけら落としでも初勝利を挙げた男は、国内シーンでの複数チャンピオン獲得に留まらず、1976年のWRC世界ラリー選手権スウェディッシュ大会での優勝を皮切りに、パイクスピークやサファリ・ラリー参戦など、もはや伝説的とも言える肩書きを持っている。

「その老犬が何を言っているのかって? でも昨季のホーリエスではアンドレアス・バッケルドからヒートを奪ったこともある。この新しいクライゼル・エレクトリック・キットを私の忠実な“カブトムシ”に搭載することができてとても興奮しているよ」と続けたエクルンド。

「(ヨハン・)クリストファーソンやハンセンズ(ティミー&ケビンのハンセン兄弟)と一貫して同じ水準を保つには少し作業が必要だろうが、自分の豊富な経験を活用し、いくつかのトリックを教えることができると確信している。ああ、これからそれをすべて証明してやるさ!」

御歳76歳の伝説的ドライバー、パー・エクルンド(左)が2022年WorldRX”フル参戦”を表明
「私は彼らの祖父だったとしてもおかしくない年齢だ」と語りつつ、4冠王者ヨハン・クリストファーソン(右)らに挑む”ペッカ”ことエクルンド

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