更新日: 2022.05.23 17:45
勝田貴元、表彰台まであと一歩に迫る4位入賞「もっとペースを改善したい」/WRC第4戦ポルトガル
「今回、(勝田)貴元は本当にいいラリーを戦ったと思う」と語るのは、プログラムのインストラクターを務めるユホ・ハンニネン。
「確かに最終結果は残念だったと思うが、この週末に彼が成し遂げたことは、将来に向けて非常にポジティブなことだ。ソルドのようなドライバーを相手にポルトガルで2日間も3位争いをしたのは、本当に貴重な経験になったことだろう」
「土曜日の夕方に行われたスーパーSSは、貴元にとってアンラッキーだった。路面が急速に乾いていったことでコンディションが変化し、日中に築いたギャップをほとんど失ってしまったためだ。それでも、グラベルのステージではクルマにかなり満足していたようなので、今後のラリーにも期待が持てるし、今回ミスをすることなく走ることができていたのも重要なことだ」
「このような戦いにおいては、攻めながらも安定性が求められるが、それができていた。前戦クロアチアでの困難な時を経て、ポジティブな姿勢でサルディニアに向かうことができるだろう」
惜しくも2021年第6戦ケニア以来、自身2度目となる表彰台の獲得を逃す結果となった勝田は、土曜日以降はクルマのフィーリングがよく、ソルドとの3位争いも楽しめたという。
「ポルトガルはつねにタフなラリーですが、金曜日の路面コンディションは予想していた以上に厳しく、走りきることができただけでも良かったと思えるほどでした」と今戦を振り返った勝田。
「しかし、土曜日のステージはとても走りやすくて自信もあり、クルマも非常にいいフィーリングでした。ダニとのバトルはとても楽しかったですし、日曜日の朝も彼の前を走ることができていました」
「ところが、最後のステージではダニがかなりプッシュし、残念ながら彼のタイムに対抗することができず順位を失ってしまいました。彼には『おめでとう』と言いたいですが、チームに対しては本当に申し訳なく思います」
「前戦のクロアチアは、今回のような結果やパフォーマンスにはほど遠いラリーだったので、それに比べれば今週はかなり良かったとも言えますが、何とも言えない複雑な心境です」
「カッレ(・ロバンペラ/総合優勝)やエルフィン(・エバンス/総合2位)との比較では、もっとペースを改善したいので、さらに速く走れるように努力を続けます。すぐに次のラリーが始まるので、前向きな気持ちで、自信を持って次戦サルディニアに臨みたいと思います」
WRCの次戦第5戦ラリー・イタリア・サルディニアは、今季2戦目のグラベルラリーとして6月2日から5日にかけて開催される。