前述のとおり、今戦はハイブリッドの搭載が義務化された“WRC新時代”に登場したラリー1カーでの最初のグラベルラリーとなったが、その走らせ方は昨年までのWRカー(トヨタ・ヤリスWRC)と比べてどのような点で異なるのか、これについて問われた勝田は次のように説明している。
「昨年の車両(WRカー)と比べると、どうしても重さだったりクルマの大きさもそうですし、グラベルの上での挙動はやはり変わってきた部分が大きかったです」と勝田。
「それに対してドライビングでアジャストする部分はもちろんあり、またセッティングの部分でもたくさんありました」
新規定車であるラリー1カーは、マシンの開発および製造コストを削減する観点からパドルシフトやセンターデフの使用が禁止されている。今戦の結果、ドライバーズランキングで3番手に浮上した勝田によれば、この点もグラベルラリーにおけるドライビングスタイルに影響しているという。
「(GRヤリス・ラリー1で)ラリー・ポルトガルを走った上で昨年以上に思ったのは、ヤリスWRCよりも左足ブレーキを多用しないといけないかな、ということです」
「そこはやはりセンターデフがなくなった分をドライビングで補う。ペダル操作などでグリップを稼いだり、クルマの挙動を安定させたりとか、そういったところをこれまで以上に意識して多用しないといけないかな、と感じました」


