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 ミークはすでにスペイン・バルセロナのNitroRX主催の合同テストに参加し、2度の『FC1-X』ドライブを経験。最初のセッションこそ雨で妨げられたものの、その経験に「感銘を受けた」という。

「僕がこのクルマをドライブしたときはコンディションが万全でなく、路面は非常に濡れてぬかるんでいた。それでも、クルマだけでなくトラビス・パストラーナが生み出しているシリーズ全体に、大きな可能性をすぐに感じたよ」と続けたミーク。

 自身の兄が所有するテスラを引き合いに、そのロードカーを除いて「EVの経験はほとんどない」というミークだが、もちろん競技経験もなく「これが僕の最初の冒険で、学ぶべきことがたくさんある」と続ける。

「モータースポーツでは、キャリアを通じて燃焼する内燃機関をドライブしてきたし、エンジンの弾力性や、それがどのように機能するかという本質的な感覚を得てきた。でも、これはまったく異なるものだ」とミーク。

「このクルマは一瞬でピークトルクを発揮し、1000PSの出力を解放できる。それは確かにラリークロスの未来になるだろうね。最短期間でそれに適応するのはちょっとしたハードルだが、それが僕たちがここで学ぶことであり、リデンヒルでの最初のイベント(6月18~19日)まで、残された時間はさほど多くない」

 一方、バトンとともに新規プロジェクトを立ち上げたベネットは、2009年のF1チャンピオン不在の間にも「注目を集めるモータースポーツ・スターの異なる一歩を踏み出す機会が作れて、本当にうれしく思う」と述べた。

「世界のモータースポーツで、別の伝説と実績を持つスターを招き入れることができて、本当に光栄に思うよ。クリスはWRCでの優勝経験はもとより、WRカーという世界最速のラリーカーの開発で豊富なノウハウを持っている。その知見がチームに注入されるんだからね」と続けたベネット。

「その経験は、とくに最初のいくつかのイベントで非常に貴重だ。彼はジェンソンと僕に、第2戦、第3戦とシーズン序盤以降に、良いマシンのベースを与えるのを本当に助けてくれるだろう。今季は素晴らしいものになりそうだ!」

『FC1-X』は、モーター出力約800kW(約1070PS)、最大トルク1100Nmという途方もないスペックを持ち、0-100km/h加速はわずか1.4秒。最高速は180マイル(約290km/h)をマークする
「最短期間で適応するのはちょっとしたハードルだが、それが僕たちがここで学ぶことだ」とクリス・ミーク

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