前戦ポルトガルで優勝争いを繰り広げ総合2位となったエバンスは、サルディニアでも良い流れを持ち込んだかに見えた。彼はSS2で最速タイムを記録して、その段階で総合首位に立った。
しかし、続くSS3でクルマの下まわりが路面に強く当たり、ステージを5番手タイムで走り切ったあと、競技続行が難しいことが判明。この時点でデイリタイアを余儀なくされた。クルマはその後サービスへと運ばれ、チームのメカニックによって修理がなされたため、明日のデイ3で再出走する予定だ。
「エサペッカ(・ラッピ)がラリーをリードしていることをうれしく思う。彼はとてもいい仕事をしているし、ラリー・スウェーデンの時もそうだったが、クルマに乗ってすぐに速く走ることができることに感心しているんだ。我々の期待どおり、彼はいいタイムを出している」と語るのは、TGR WRTのスポーティング・ディレクターであるカイ・リンドストローム。
「カッレ(・ロバンペラ)については、路面のクリーニング役を担い苦戦したが、毎年このラリーでは、一番手スタートのドライバーは誰もが苦労するものだ。それでも彼は状況を冷静に判断し、1日を走り切った。この先、彼にとって重要なのは、日曜日以降のシーズンを通してのことを考えて戦うことだね」
「(勝田)貴元もまた、ポルトガルの時と同じようにいい走りを見せてくれた」
「SS3でエルフィン(・エバンス)がクルマに衝撃を受け、リタイアを余儀なくされたのはもちろん良くないことだが、チームはクルマを直すことができたので、明日は問題なく再出走できるだろう」
そのデイ3、6月4日(土)の競技3日目は、アルゲーロのサービスパークを起点に島の北部で8本のグラベルステージが行われる。デイ2と同様に午前中に2本のステージを各2回走行。午後も2本のステージを各2回走行していくが、日中のサービスが設定されていないためクルマを壊さないことが重要になる。SS10~17、都合8本のSSの合計距離は131.82km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は580.36kmだ。
