21歳のフィンランド人は、フルポイント獲得によりドライバー選手権首位の座を守り、ランキング2位のティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)に対するリードを83ポイントに拡大した。エバンスは今季3回目の総合2位とパワーステージで得たポイントにより、ドライバーズランキング6位から3位に浮上している。
また、チームはロバンペラとエバンスが獲得したフルポイントによってマニュファクチャラー選手権の首位を守り、2位のヒョンデ・シェル・モビスWRTに対するリードを87ポイントに拡げることに成功している。
デイ4で2本のベストタイムを記録するなど、最後まで攻めの走りを続けたラッピは、最終のパワーステージで順位をひとつ上げ、総合6位で今戦を締めくくった。また、パワーステージで5番手タイムを記録した勝田は、総合5位でラリーを走り切り、開幕戦からの連続ポイント獲得記録を「7」に伸ばしている。
「我々は、カッレがやってのけることに毎回驚かされる」とキャリア7勝目を挙げた“フライング・フィン”を称えた、チーム代表のヤリ-マティ・ラトバラ。
「とくに今回のパワーステージは非常に困難なコンディションだったが、コンディションが難しくなればなるほど、カッレは強さを増していくように思えた」
「しかし、この素晴らしい結果を獲得できた背景には、チーム全員の努力があったことを忘れるべきではない。多くのステージでベストタイムを刻んだという事実はトヨタGRヤリス・ラリー1の速さを証明するものだが、それだけでなく、信頼性も高かったからこそ4台全車がトップ6に入ることができたのだ」
「エルフィンは安定して速く、なおかつ非常に堅実な走りをしたし、エサペッカと貴元も最後まで良い走りを見せてくれた。ラリー界最高のドライバーたちと、最高のチームと一緒に戦えていることに感謝している」
ドライバー、コドライバー、マニュファクチャラーの3選手権すべてでトップに立っているTOYOTA GAZOO Racing WRTが臨むWRCの次戦第8戦は、8月4日から7日にかけて、フィンランドのユバスキュラを中心に開催される『ラリー・フィンランド』だ。チームの拠点が同地にあるトヨタチームにとって“ホームイベント”であるこのラリーは、WRCを代表するハイスピード・グラベル(未舗装路)イベントとして知られ、2017年以降の4大会はすべてトヨタ車が優勝している。

