一方、陣営内で3台目のドライバーに起用されたベリストロームは、かつてKMSがタイトルを獲得したSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権で長年エンジニアを務めたロニー・ベリストロームの子息であり、昨季のラリーXノルディックや国内選手権のスーパーカー・ライトで競技を始めたばかりの新鋭でもある。
「まさかWorldRXにレギュラー参戦する機会が得られるだなんて、本当に夢の実現だよ。昨年ラリークロスに実戦デビューしたばかりだけど、すぐにその虜になった。世界選手権は最高峰だし、目の前には非常に困難な課題があると思うけど、できるだけ多くの経験を積みたいと考えている。だって僕の周囲には、最高の教師たちが揃っているんだからね!」
そのフォルクスワーゲン・ディーラーチーム・バウハウスのチームマネージャーを務め、KMS代表としてヨハンを育て上げた実父のトミー・クリストファーソンは、電動化時代のWorldRXに3台のマシンを送り込めることを「非常に誇りに思っている」と意気込みを語った。
「ラリークロスの新しい章を始めるにあたって、3台のマシンをトラックに送り出すことができて最高の気分だ。すべてをまとめるのは大規模なプロジェクトだったが、我々がそれを成し遂げたことに勇気付けられた。バウハウス、フォルクスワーゲン・ディーラー、そして元フォルクスワーゲン・モータースポーツのファクトリースタッフと協力し、新たなチャンピオンシップを戦えることは本当に光栄だ」と続けたトミー代表。
「我々の間には多くの経験があり、それがこの電動化時代にも大きなアドバンテージになると思う。そして我々は皆、同じ目標を共有している。新たな“RX1e”は、これまで閉ざされていた扉を開きつつある。やるべきことがまだあることは明らかで、ファンを納得させる必要があることはわかっているが、正直なところ、非常に速いドライバー、マシン、チームの間で良い戦いが繰り広げられると確信しているよ」

