一方、計6本のステージを制し、チームメイトのラッピとエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)をかわして総合2番手に躍り出たロバンペラは次のように語った。
「昨日はかなりタイムを失ってしまった。今日はそれを取り戻すためにベストを尽くした」
「(各SSでの)ギャップが小さいから追い上げるのは簡単ではないけど、(流れは)いい方向にあるから、明日は最後まで頑張るだけだ」。
トップと僅差の総合2番手でデイ3を迎えたラッピは、SS15でクルマが石を拾ってしまいこれがフロントガラスを直撃。ヒビが入ったことで視界が悪くなりペースを鈍らせることになった。ラッピはこのステージでロバンペラに逆転を許し、最終的にはチームメイトから26.8秒遅れることとなっている。
トヨタ勢ではエバンスもトラブルに見舞われた。彼のクルマはSS17で強い衝撃を受け、左リヤのアップライトとサスペンションストラットにダメージを受けた。エバンス組はリエゾンで応急措置をして走行を続けたが、続くSS18では50秒以上のタイムを失ってしまった。しかし、後続との差が開いていたため総合4番手の順位をキープしている。
前日夜にデフを交換したティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)はトップから2分05秒遅れているものの、前日の7番手からふたつ順位を上げ総合5番手となった。彼の後方には勝田が迫っていたが、SS18でスピンがあった影響でその差は42秒に拡がっている。
Mスポーツ勢はガス・グリーンスミス(フォード・プーマ・ラリー1)とピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)が総合7番手争いを繰り広げ、この日はSS17で僚友をかわしたグリーンスミスに軍配。両名は4.2秒差でラリー最終日を迎えることになる。
一方、同陣営最上位の総合5番手を走っていたクレイグ・ブリーン(フォード・プーマ・ラリー1)は、SS12のジャンピングスポットでラインを見誤りコース脇の岩に激突。このクラッシュによって右リヤホイールを失いデイリタイアとなった。
ラリー・フィンランドの競技最終日、SS19~22が行われる7日(日)のデイ4は、サービスパークの東側および南側エリアで2本のステージを各2回走行する。この内、最終SS22“ルイヒマキ2”は、ステージトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスポイントが与えられるパワーステージとなっている。4本のステージの合計距離は43.92km、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は265.59kmだ。


