総合3番手につけるラッピのマシンが、横方向に3回転するクラッシュが発生したSS21、ここでは逆転優勝を狙うロバンペラがステージウインを果たしたが、タナクも0.3秒差のステージ2番手につけギャップはちょうど10秒となった。
迎えた最終SS22、パワーステージに設定された“ルイヒマキ2”は2番手ロバンペラからアタックを開始。暫定トップタイムより3.1速いタイム記録しタナクのフィニッシュを待つことに。注目のタナクはステージ4番手、ロバンペラより3.2秒遅れたものの総合首位を守ってフィニッシュ。これによりフィンランドで通算3勝目、今季2勝目を挙げた。
母国戦初優勝を狙ったロバンペラは6.8秒及ばず総合2位に。3位にはフロントウインドウやルーフの一部を失った満身創痍の姿ながらパワーステージに臨んだラッピが入った。SS21終了時点でラッピと僚友エバンスのタイム差は26.9秒だった。ボロボロのクルマでこのステージに進んだラッピは無理ができないなか、チームメイトから10秒落ちのタイムでフィニッシュし、母国ラリーの表彰台を死守している。
総合4位はパワーステージで2番手タイのタイムを記録したエバンス、総合5位にはティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)がつけ、今戦も安定した走りを見せた勝田が総合6位に入った。勝田は開幕戦からの連続入賞ラウンド数を「8」に伸ばしている。
ピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)と7番手争いを繰り広げたガス・グリーンスミス(フォード・プーマ・ラリー1)は総合7位でフィニッシュした。一方、8番手につけていたルーベは、メカニカルトラブルのためSS22のスタートにたどり着けず無念のリタイアに。代わって総合8位にはWRC2クラスを制したテーム・スニネン(ヒョンデi20 Nラリー2)が入った。
ドライバー選手権では獲得ポイントを198点したロバンペラが依然独走。タナクが104ポイントでランキング2位に浮上し、1ポイント差で僚友に逆転を許したヌービルが同3位となった。マニュファクチャラーズランキングはトヨタが339ポイントで首位、2位ヒョンデが251ポイントとなり、その差が88ポイントとなっている。
WRCの次戦第9戦『イープル・ラリー・ベルギー』は、8月18日から21日にかけて開催される。




