「スーパーポールを獲得して以降、今日のほとんどを『反撃』に費やしたように感じているし、最後の最後でまたこれをやり遂げることができて本当にうれしい」と、逆転勝利の喜びを語ったクリストファーソン。
「決勝の早い段階でタイヤをセーブしておいたから、必要なときにまだタイヤが残っていた。違いを生むには『1周しかない』ことがわかっていたからね。ありがたいことに、その戦術が功を奏して週末ベストラップのひとつを記録することができた。普段ならもう今すぐお祝いしたいところだけど、まだ次のラウンドがあるし、集中し続けなければならないね。明日もお祝いできますように……」
ケビンとティミーの兄弟を従え、盤石のパフォーマンスを披露したKMSのエースは、日曜の第3戦でも変わりやすいコンディションを克服する“引き出し”の多彩さを披露。ドライとなったセミファイナル2では「3番グリッドスタート」を選択し、宿敵ティミーを一時は5秒以上も突き放す圧巻のドライビングを見せる。
この結果から、ファイナルに向けても「2番グリッド」を選択した王者は、オープニングのターン1こそ接触により大外を回った5番手スタートのケビンに先行を許すも、5周目に先頭走者がジョーカーに飛び込むと、このラップでフルプッシュのスパートを敢行。
最終ラップでジョーカーから飛び出してきたフォルクスワーゲンがプジョーの前を塞ぎ、前日のリピートのような結末でクリストファーソンが逆転勝利を飾り、コンマ3秒弱の差でリガ通算6勝目、開幕3連勝を決めてみせた。
「なんて週末だ! とにかくダブルヘッダーは厳しいものだけど、今週末は天候が変動し、さらに厳しさが増したね。初のウエット条件でのドライビングに適応し、コンディションに合わせてセットアップを絶えず変更しなければならず、チーム全体にとって大きな挑戦だった」と、明かしたクリストファーソン。
「ここリガでは、すべてが細部にまでこだわった仕事を要求されるが、それが勝利に繋がることをまた証明できた。ケビンとはまたタフな戦いだったが、オーバーテイクに充分な時間が稼げて良かったよ」
これで2日連続の2位フィニッシュとなったケビンは、選手権ポイントを41点として兄のティミーと同率のランク2位に浮上。ここから全戦でダブルヘッダーが続くWorldRXの第4戦/第5戦は、9月17~18日にポルトガルのモンタリグレで争われる。


