3年前にセントラルラリー愛知/岐阜を走っている勝田にしても、「本当に、走ってみないと分からない部分がすごく多い」と感じており万が一、持ち込みの車両セッティングを外した場合は「かなり厳しい」戦いになることを覚悟している。
第11戦ニュージーランドと同様に、日本ラウンドもヨーロッパ圏外であるため事前のテストは許されていない。そのため当該大会に向けたセッティングは開催地でのテストを経ることなく組まれることになる。
この場合、競技前のシェイクダウンでセットアップを詰めていくことになるが、勝田はある理由からこれが難しいと考えている。そういった面も含めたうえで彼は、「ジャパンでは初めからプッシュしていきたい」と語った。
「本当に、持ち込み(のセットアップ)を外したらかなり厳しいと思うので、そのあたりをシェイクダウンなどで詰めたいのですけど、アイテナリーを見る感じだと(競技ステージが)シェイクダウンとぜんぜん違うタイプと言いますか、名前だけ見ていくと林道じゃない気がするので……。そのあたりでうまく合わせられないんじゃないかと思います」と勝田。
「そうなっていったとき、様子を見すぎても離されてしまうと思うのでラリージャパンに関しては、今年初めて走ったニュージーランドなど他のラリーよりも、もっとリスクを持って、ラリーの最初からプッシュしていきたい思っています」
「ただし、いたずらにオーバープッシュしてもミスにつながってタイムを失うだけですし、またクルマのフィーリングやセッティングはすごく小さな部分でも影響してくるので、その部分ではいいところを探さないといけないかなと思います」
2022年は開幕戦モンテカルロから9戦連続で入賞を果たす抜群の安定感をみせてきた勝田。その中で、第6戦サファリでは3位となり、自身2度目の表彰台を獲得してみせた。シーズン終盤戦にかけては、クルマをフィニッシュまで運ぶ確実性を持ったままトップドライバーに並ぶスピードを得るドライビングの確立に挑んでおり、その真価がラリージャパンで披露されることに期待したいところだ。

