更新日: 2023.02.05 22:46
トヨタ、WRCスウェーデンで大会4連覇と開幕2連勝を目指す。勝田貴元が初のワークスノミネート
そんな彼らとともに、今大会で初めてワークスノミネートを受け3台目のトヨタGRヤリス・ラリー1をドライブする勝田は、2018年のスウェーデンにおいてWRC2カテゴリーで日本人初優勝を飾り、昨年の同大会でもラリー1カーで総合4位を獲得した実績がある。彼もまたスノーラリーを得意としているのだ。
一方、開幕戦モンテカルロを制したセバスチャン・オジエは今大会には出場しない。既報のとおり、シリーズ8冠王者は2022年と同様にいくつかのラウンドにスポット参戦することになっており、3台目のワークスマシンを勝田とシェアしながらシーズンを戦っていく予定だ。
「事前テストはとてもうまくいった」と語るのは、WRC最年少王者のロバンペラ。
「路面は厚い氷の層で覆われコンディションは完璧だった。ラリー本番の路面もそうあってほしいね」
僚友のエバンスは「さまざまなオプションを試すことができた」とテストを振り返った。勝田も「クルマのフィーリングがとてもよく、チームは1年前よりもクルマを大きく進化させてくれたので、より大きな自信をもってスウェーデンを戦えることを期待しています」と手応えを感じているようだ。
TGR WRTのボスであるラトバラは、ラリー・スウェーデンをチーム全員が楽しみにしているとしつつも、冷静かつ慎重な自身の見解を語った。
「開幕戦ラリー・モンテカルロでの結果により、我々は素晴らしいシーズンのスタートを切り、ラリー・スウェーデンに向けて良い感触を得ることができた」
「このラリーは、私たちチーム全員が楽しみにしていて、私自身も出場して走りたいと常に思っているラリーだ。2017年にチームとして初めて優勝し、その時に私がステアリングを握っていたことも含め、多くの良い思い出があるラリーだからね」
「初めてウメオで開催された2022年大会は、積雪が多くとても楽しめた。カッレ(・ロバンペラ)は1番手の出走順から優勝したが、今回も勝てるかどうかはコンディションと、路面にしっかりとした氷の層があるかどうか、それ次第だろう。もし、路面に掃き飛ばさなければならないような雪が多ければカッレはきっと苦労するだろうし、スノーラリーが好きで得意なエルフィン(・エバンス)はより有利な出走順で戦うことができる。」
「(勝田)貴元もスノーラリーは大好きだ。今回初めて我々のチームのポイント獲得対象ドライバーになったが、彼に特別なプレッシャーを与えるつもりはない。ただ昨年と同じように戦ってくれることだけを願っている」
ラリー・スウェーデンではワークスエントリーのGRヤリス・ラリー1とは別に、4台目の同マシンが初めてプライベーターに貸し出される。このクルマは今回、プラダの御曹司として知られるロレンツォ・ベルテッリがドライブするが、既報のとおりワークスの3台とはまったく異なるカラーリングで出走することになっており、目新しい装いのGRヤリス・ラリー1からも目が離せない。
![トヨタワークスの3台目でラリー・スウェーデンに臨む勝田貴元](https://cdn-image.as-web.jp/2023/02/05223147/asimg_WRCChallengeProgram_2023_Rd.1_033_9763dfafc2aef01-660x440.jpg)