トヨタ勢最上位となったエバンスは、序盤で苦戦し一時は総合7番手まで順位を落としたものの、徐々にペースを取り戻していった。総合4番手で迎えたSS6ではセカンドベストを記録。その後のふたつのステージでもポジションを守っている。
チームメイトの勝田がSS5“ブラットビー2”でロールをともなうクラッシュを喫したこともエバンスの上昇に関連している。SS4で今季初のステージウインを飾った勝田は、ミッドデイサービスを挟んで迎えたSS5終盤の左コーナーで速度を落としきれず、右側(アウト側)のスノーバンク(雪壁)に激突。クルマは反動でロールしフロントからリヤにかけて大きなダメージを負ってしまう。それでも同ステージを走りきり、残りのステージでの競技続行を目指した勝田だったが、ダメージがラジエーターにも及んでいたことからSS6の途中でストップし、そのままデイリタイアとなった。
初日を首位で終えたロバンペラは総合5番手にダウン。緩い雪がコースにあるコンディションはディフェンディングチャンピオンにとって望んでいたものではなく、グリップ不足により苦戦を強いられた。しかし、そのなかでもSS3でベストタイムを刻んだ22歳のフィンランド人は、一日の最後のSS8でもステージウインを飾り僚友エバンスとのギャップを4.6秒に縮めている。
開幕戦モンテカルロで3位表彰台を獲得したティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)は、チームメイトのブリーンとラッピが好ペースを発揮するなか苦戦を強いられている。彼はクルマのアンダーステアに悩まされたうえに、スノーバンクへのヒットによってフロントとリヤのエアロを失ったことで、よりその症状に悩むこととなった。デイ2のベストはSS8のステージ4番手。総合順位は前日からひとつダウンの6番手だ。
Mスポーツのピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)はトップから1分16秒遅れて総合7番手でデイ2を走破した。彼の後方にはWRC2クラスを戦うオリバー・ソルベルグ(シュコダ・ファビアRSラリー2)、サミ・パヤリ(シュコダ・ファビアRSラリー2)、ヤリ・フッツネン(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)のシュコダ勢が並びトップ10リザルトを形成している。
競技3日目となる11日(土)は、サービスパークの北側で3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行する。オープニングのSS9と再走ステージとなるSS12“ノルビー”は新登場のステージだ。デイ3はSS9~15までの計7本で争われ、その合計距離は126.22kmと4日間で最長に。リエゾン(移動区間)を含めた一日の総走行距離は468.50kmに上る。



