更新日: 2023.03.07 18:23
スバル 2023全日本ラリー第1戦嬬恋 ラリーレポート
2023.02.04 – 全日本ラリー選手権 第1戦 Rally of Tsumagoi Leg1
初日を終えて鎌田卓麻が首位発進
2月4日(土)、2023年全日本ラリー選手権第1戦『Rally of Tsumagoi』の競技初日が行われました。今季からSUBARU RALLY CHALLENGEとして参戦するSUBARU WRX STIの鎌田卓麻/松本優一がJN1クラス首位、同じく新井敏弘/小藤桂一がクラス3番手につけて、この日のステージを終えています。
■例年よりも雪が少なく難しいコンディションに対応
全8戦で開催される2023年の全日本ラリー選手権。今季開幕戦は、群馬県嬬恋村を拠点に、雪と氷の路面にスペシャルステージが設定されます。選手権唯一のスノーラリーで豪快な走りが魅力のイベントですが、近年は台風の被害や新型コロナウイルスの影響などにより開催断念が続き、4年ぶりに開催が実現しました。しかし、残念ながら新型コロナウイルス第8波の影響を鑑みて、無観客での開催となっています。ラリーはHQとパルクフェルメがホテル嬬恋村郊外のホテル軽井沢1130に、サービスパークは嬬恋村の中心地にある嬬恋会館の駐車場に設置されました。
2月4日(土)に行われたラリー初日は、午後1時にスタート。サービスを挟んで5.82kmのKadokai Panoramaと5.48kmのOmae Suzakaを2回ずつ走行した後、3回目のOmae Suzakaを挟んで3.37kmのNitazawa Baragiを2回走行する予定でしたが、Nitazawa Baragiが雪不足のため距離を2.38kmに短縮。この日のステージ合計距離は7SS・32.84kmとなりました。
天候は晴天に恵まれましたが、例年に比べて気温が高く路面の雪が少ないことから、場所によっては舗装路面があらわれたり、レッキの時点では圧雪だった路面がシャーベット状になる一方で、夕暮れ後に走行するステージでは気温が下がって凍結路面やブラックアイスバーン状態になるなど、様々な路面が入り混じる難しいコンディションとなりました。
今季最初のステージとSS1では鎌田がベストタイム、新井がセカンドベストと幸先のいい滑り出しを見せました。鎌田は、その後もライバルの猛追を退け首位を死守。12.9秒差のリードを築いて最終日を迎えます。
一方、2022年のWRCラリージャパンでのアクシデントによる負傷からの復帰初戦となる新井は、まだ体に痛みが残る中、調整しながらステージ臨みました。それでも、これまでの経験値と持ち前のドライビングテクニックを活かして序盤4SSで3番手につけると、SS5、SS6では連続ベストタイムをマークして2番手に浮上。最終SSでは再び3番手に後退しましたが、2番手とはわずか0.1秒と僅差につけています。
■鎌田卓麻「思ったとおりの走りができています」
JN1クラス首位に立った鎌田は「無理せず、思ったとおりに走れています。今のところ、雪壁を使わずに安全に行っています。夜になると冷えて路面がツルツルになってきましたが、ペースをコントロールできました。最後の2本は、みんなが雪壁にバンバン当てて走っている中、自分はあえて雪壁には当てずに走り、13秒のリードを持てました」と安定した展開を語っています。
クラス3番手でこの日を終えた新井は「まだ本調子ではないので、全開では走ることができません。クルマの限界近い走りができないので、遅いところはかなり遅くなってしまっていますね。明日も、このままリスクを避けたドライビングで行こうと思います」と奮闘の様子を伝えています。
競技最終日の2月5日(日)は、SS8~SS11の4SSで争われます。初日にも走行したOmae Suzakaと、ラリー最長の7.67kmを誇るPanorama Kadokai Longを、サービスを挟んで2回ずつ走行。この日の総SS距離は26.30kmが設定されています。