更新日: 2023.05.01 18:24
四輪駆動化された『ルノー・クリオ・ラリー3』が出撃準備完了。FIA認証を得てERC第2戦から参戦可能に
年明けの1月15日にフランスとの国境にも隣接するアンドラ公国のスキーリゾート、パス・ダ・ラ・カザのトラックでワールド“フォト”プレミアを飾っている新型競技車両だが、その詳細なスペックに関しても改めてアナウンスされた。
「新型『ルノー・クリオ・ラリー3』は、我々の“マニュファクチュール”であるアルピーヌ・ディエップ、ジャン・レデレ工場によって組み立てられ、6点式ハーネスを備えた新しいFIAホモロゲーション(10年間有効)を満たすサベルト製バケットシートが取り付けられています」
「1.3リッター4気筒TCe16バルブ直噴ターボチャージャーエンジンを搭載した新型『ルノー・クリオ・ラリー3』は、リミテッド・スリップ・ディファレンシャルを備えたサデフ製の共通5速ギヤボックスで、最大260bhp(約264PS)と415Nmのトルクを発生します。外観では、エアロダイナミクスはルノー・グループ内の多くの相乗効果の恩恵を受けており、ヴィリ・シャティオンはエンストンのBWTアルピーヌF1チームの専門知識とコンピューティング・リソースを活用し、この新型『ルノー・クリオ・ラリー3』のリヤウイングを設計することができました」
そのパフォーマンスを支える脚元には、最先端かつ実績ある調整可能なBOSサスペンション製ダンパーを装備。さらにライフ・レーシング製ボックスコントロール・ユニットが電子制御システムを管理し、エンジンとシャシーのデータ収集システムを統合し、一元管理している。
「そのホモロゲーション登録段階を前に、このモデルはすでに世界で40人以上の顧客を惹きつけており、2020年と2021年に発売以来、前輪駆動の世界で証明されてきたラリー5とラリー4の勝利の軌跡をたどるべく、最初のデリバリーとその競争デビューへの道が開かれるでしょう」
プライベーターチームやドライバー向けに設計された新型『ルノー・クリオ・ラリー3』は、すでにジャン・レデレ工場宛に注文が可能となっており、ターマックとグラベルの各バージョンは、組み立てと塗装が施されたフランス現地の登録料込みで、どちらも付加価値税を除き12万2000ユーロ(約1800万円)となっている。