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 エサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)はチームメイトの後退によって総合4番手から3番手に浮上すると、初日から2番手を走り続ける“仕事人”ソルドとともにダブル表彰台を韓国のメーカーにもたらしている。ヌービルはスピードが出ないマシンで4本のステージを走破し総合5位でラリーを完走した。ラッピとヌービルの間には初日に遅れを取ったタナクが入っている。

 その後方ではWRC2クラスの上位陣が総合トップ8圏内に進出。最終日は、禁止されている展示走行いわゆる“ドーナツ”を行ったとして1分間のタイムペナルティを受け、クラス首位から2番手に後退したオリバー・ソルベルグと、反対に首位に浮上したガス・グリーンスミスによる“シュコダ・ファビアRSラリー2対決”に注目が集まった。

 2台のタイム差はSS16開始時点で24.6秒あったため、ソルベルグの再逆転は難しいと思われた。しかし、グリーンスミスがSS17でフロントバンパーを失いパワーステアリングにも異常をきたしたことで状況は一変する。このステージの終わりで15.5秒となった両者の差はSS18終了時点で8.7秒に。最終パワーステージでの逆転劇の可能性が高まった。

 ライバルに先んじて出走したソルベルグは、クラス最速タイムでSS19をフィニッシュ。対するグリーンスミスはスプリット1で3.5秒おくれ、スプリット2では6.6秒のプラス表示に。注目のフィニッシュタイムはプラス7.5秒。この結果、グリーンスミスがわずか1.2秒差でリードの守りきり、ラリー・メキシコ以来となる今季2勝目を飾った。3位表彰台はアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRSラリー2)が獲得。シュコダ勢がワン・ツー・スリー・フィニッシュを達成している。

 デイ2で再出走を果たした勝田は、ワークス参戦2戦目となった今大会、最後までラリーを走りきりマニュファクチャラーポイント8点をチームに持ち帰った。また、パワーステージではステージ4番手タイムを記録してボーナスの2ポイントをこれに加えている。

 WRCの次戦は6月1~4日、地中海に浮かぶサルディニア島を舞台に行われる第6戦ラリー・イタリア・サルディニアだ。

3位表彰台を獲得したエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1) 2023年WRC第5戦ラリー・ポルトガル
3位表彰台を獲得したエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1) 2023年WRC第5戦ラリー・ポルトガル
パワーステージ4番手でボーナスの2ポイントを獲得した勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第5戦ラリー・ポルトガル
パワーステージ4番手でボーナスの2ポイントを獲得した勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第5戦ラリー・ポルトガル
ファンを思う行動が仇となりペナルティで勝利を失ってしまったオリバー・ソルベルグ(シュコダ・ファビアRSラリー2) 2023年WRC第5戦ラリー・ポルトガル
ファンを思う行動が仇となりペナルティで勝利を失ってしまったオリバー・ソルベルグ(シュコダ・ファビアRSラリー2) 2023年WRC第5戦ラリー・ポルトガル
辛くも勝利を掴んだガス・グリーンスミス(シュコダ・ファビアRSラリー2) 2023年WRC第5戦ラリー・ポルトガル
辛くも勝利を掴んだガス・グリーンスミス(シュコダ・ファビアRSラリー2) 2023年WRC第5戦ラリー・ポルトガル

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