更新日: 2023.05.15 07:17
強いロバンペラが帰ってきた。王者が今季初優勝でランキング首位に浮上/WRC第5戦ポルトガル
エサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)はチームメイトの後退によって総合4番手から3番手に浮上すると、初日から2番手を走り続ける“仕事人”ソルドとともにダブル表彰台を韓国のメーカーにもたらしている。ヌービルはスピードが出ないマシンで4本のステージを走破し総合5位でラリーを完走した。ラッピとヌービルの間には初日に遅れを取ったタナクが入っている。
その後方ではWRC2クラスの上位陣が総合トップ8圏内に進出。最終日は、禁止されている展示走行いわゆる“ドーナツ”を行ったとして1分間のタイムペナルティを受け、クラス首位から2番手に後退したオリバー・ソルベルグと、反対に首位に浮上したガス・グリーンスミスによる“シュコダ・ファビアRSラリー2対決”に注目が集まった。
2台のタイム差はSS16開始時点で24.6秒あったため、ソルベルグの再逆転は難しいと思われた。しかし、グリーンスミスがSS17でフロントバンパーを失いパワーステアリングにも異常をきたしたことで状況は一変する。このステージの終わりで15.5秒となった両者の差はSS18終了時点で8.7秒に。最終パワーステージでの逆転劇の可能性が高まった。
ライバルに先んじて出走したソルベルグは、クラス最速タイムでSS19をフィニッシュ。対するグリーンスミスはスプリット1で3.5秒おくれ、スプリット2では6.6秒のプラス表示に。注目のフィニッシュタイムはプラス7.5秒。この結果、グリーンスミスがわずか1.2秒差でリードの守りきり、ラリー・メキシコ以来となる今季2勝目を飾った。3位表彰台はアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRSラリー2)が獲得。シュコダ勢がワン・ツー・スリー・フィニッシュを達成している。
デイ2で再出走を果たした勝田は、ワークス参戦2戦目となった今大会、最後までラリーを走りきりマニュファクチャラーポイント8点をチームに持ち帰った。また、パワーステージではステージ4番手タイムを記録してボーナスの2ポイントをこれに加えている。
WRCの次戦は6月1~4日、地中海に浮かぶサルディニア島を舞台に行われる第6戦ラリー・イタリア・サルディニアだ。