一方的な展開となったトップ争いとは対照的に熱を帯びたのは、ポディウム圏内のポジションを懸けた争いだ。デイ2終了時の3番手勝田と4番手テーム・スニネン(ヒョンデi20 Nラリー1)のタイム差は12.4秒だった。
翌朝のオープニングステージは、スニネンが勝田のタイムをわずかに上回る。続くSS12では追われる立場の勝田がスピンを喫し約15秒のタイムロス。ライバルに3番手の座を譲ることとなった。しかし勝田も再逆転を狙ってプッシュを続け、3ステージ連続で3番手タイムを記録しSS15で順位を取り戻すことに成功する。
直後のSS16ではふたたびスニネンに先行を許すも、0.1秒差で迎えたデイ3最後のステージで今大会2度目のステージウインを飾り再度の逆転を果たす。3番手勝田と4番手スニネンのタイム差はラリー最終日を前に6.4秒となっている。
2020年のWRCスウェーデン以来となる、シリーズ復帰を果たしたヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、首位から3分39秒おくれて総合5番手につけている。
その後方にはシュコダ・ファビアRSラリー2を駆るオリバー・ソルベルグが続き、総合7番手以降にWRC2クラス上位を争うサミ・パヤリ(シュコダ・ファビアRSラリー2)、アドリアン・フルモー(フォード・フィエスタ・ラリー2)、ニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアRSラリー2)が並ぶ。トップ10リザルトの最後にはアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRSラリー2)が入った。
SS19~22が行われるラリー最終日は、ふたたびサービスパークの南西エリアでの戦いに。6日(日)は“モクシ-サーロイネン”“ヒモス-ヤムサ”というふたつのステージを、ミッドデイサービスを挟むことなく各2回走行していく。この内、最終ステージとなるSS22はトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスポイントが付与されるパワーステージに指定されている。計4本のステージ合計距離は51.64km、リエゾン(移動区間)を含めた一日の総走行距離は309.61kmだ。




