更新日: 2023.08.13 22:10
【ブログ】老若男女、多くのファンの前で豊田章男会長もビショビショに/WRCフィンランド現地観戦レポート・後編
金曜日の観戦を終え早々に帰宅したのち、1時間だけ仮眠と思いベッドに入ると、気づけば11時間が経過。土曜日の朝5時に起床し、本来ならば張り切ってSSへ向かうところですが、この日の午前中はこちらの原稿作成に専念することにしました。
翌週の月曜日は本業もフル稼働するので、少しでも文字打ちと写真選定を進めないと翌週火曜日の締め切りに到底間に合うわけもありません。気合が入ってないとお叱りを受けるのは致し方ない。このような理由で午前中のSS観戦をサボるのは人生初……。むしろ無謀なスケジューリングを立てなくなった自分に、少しの成長さえ感じたりしています。
デイ3は18時半過ぎスタートのSS18に向かう予定だったので、ステージへ向かう前にユバスキュラ内のベーカリーさんへ。閉店ギリギリに駆け込んだため、残念ながら目当てのパン類は品切れ。とりあえずブルーベリーのチーズケーキっぽい何かを、閉店の準備をしているなか、「面倒なお客めっ」という冷たい視線を感じながら頂きました。
完食後は閉店作業の邪魔しないよう、味もよくわからないまま早々にお店を出て、そそくさとSS18“ヴェックラ”へ。フィンランドのステージは映像でもわかるように上下にウネウネする地形が特徴です。SSがウネウネしていれば、移動する私たちもSSと同じようなウネウネ道をひた走ります。今回はオフロード道を片道20kmの移動。
その昔、とあるコメンテーターさんが「フィンランドの生活道路は本当に怖い。空に向かって走りますから」と説明していたのを、フィンランド未経験だった私は何のことかイマイチ理解できないでいましたが、一度フィンランドへ来るとあの方が言っていたことはコレか! と毎回毎回、空に向かって走る時あの言葉思い知るのです。
かつてのリューヒマキの3連ジャンプや高速大ジャンプのオーニンポウヤが容易に存在するのも納得できるほど、フィンランドの道は究極です。
究極の道をひたすら走り進め、なんとか無事故で目的地へ到着。フラフラしながら観戦ポイントへの移動中に超オーガニックのブルーベリー発見。他、クランベリーも所々に。時間があれば、宿主のように摘んで持ち帰りたいところですが、のんびりしているとラリーカーが走って来てしまうので、先に進むことにします。
今回は頼もしいアイテムを日本から持参しました。昔々、ラリーフィンランドで蚊の標的になってしまい、足が象のように腫れ上がり足首の腫れが足裏まで広がった影響で、足を地につけると痛みが走り歩行困難に。痒みも一週間続くという散々な目に遭った経験がありました。蚊の対策として、流行りの某トンボ君に働いてもらいます。
その実力はエストニアでも検証済。結果だけいうと効果アリでした。ただ、彼から離れた箇所、私の場合は足元や背面には蚊がウヨウヨ飛来しておりましたので、2箇所以上での設置を推奨します。この日、もう一匹のトンボ君は宿に待機させていたので、顔周辺は無傷だったものの足首に容赦なく10箇所以上攻撃を受けました。チクショーー! と足首をガリガリ掻きつつ、明日は絶対フルメンバーで挑もうと心に決めたのでした。
■「モビルスーツみたいでカッコ良い!」
ヒョンデさんのデザインにあえて触れたことがない私。申し訳ないことに、ヒョンデのワークスカーのカラーリングを過去一度もカッコ良いと思ったことがありませんでした。ですが今回、カメラの感度をギリギリまで落とすと、オレンジのラインが蛍光色のように浮き上がり、「まるでユニコーンの名を冠した、かのモビルスーツみたいでカッコ良い!」ということに気付きました。
サイド部分のメインカラーがダートで真っ黒になっているからできた効果でしょうか。いっそのこと前方も真っ黒になれば同シリーズの2号機のようになるのになぁ……と、北の地で妄想するのは恐らく私だけでしょう。
今回のオフロード走行でそうなるだろうとは思っていましたが、やはり帰宅するとこんな感じに車体はデコレーションされました。前日までは、洗車せずにオーナーにリターンできるなー、などと余裕をかましていましたが、その目論見は一気に崩れ去りました。
これまでのように一度でも雨が降ってくれれば汚れも一掃されるんだけどなあ、と空を見上げれば、今回の旅で一度も見たことのない快晴……。潔く、空のプラスティックボトル数本に水道水を注入し、明日のスケジュールに洗車の工程を付け足すことに。
車が泥まみれなら、足元もこのまま室内に入るには失礼すぎるコンディション。玄関前には靴の汚れを払い落とすためのブラシが常設されているので、入念にブラッシングします。コレ、簡単な作りですが驚くほど泥が払い落とされるので、日本でも販売して欲しい逸品。
翌日は宿をチェックアウトした後にSSへ向かうため、パッキングも進めつつ早めの就寝となりました。