10時間で争われた決勝レースは13回のフルコース・コーションに見舞われ、合計93周、3時間半にわたってセーフティカーが導入された。
レース中のインタビューでは、多くのドライバーがドライビング・スタンダードについて言及した。
パドックのあるチームマネジャーは、SROモータースポーツ・グループが採用しているような行動警告ポイント制度や、ライセンス要件の厳格化が、インシデントを減らす効果的な方法になりうると提案している。

■SUGOとロード・アトランタの類似性
2018年のスーパーGT・GT500王者で、今回のレースにJDCミラー・モータースポーツ5号車ポルシェ963のサードドライバーとしてエントリーしたジェンソン・バトンにとって、ロード・アトランタは日本のスポーツランドSUGOを思い起こさせるという。
宮城県村田町に位置するSUGOは1周3.5kmあまり、ジョージア州ブラセルトンに位置するロード・アトランタは1周4kmと比較的コース長が短いことに加え、高低差が激しくコース幅が狭いことなど、両サーキットにはいくつかの共通項がある。
「素晴らしいコースだ」とバトンはSUGOについて振り返った。
「(スーパーGTは)45台が同時にレースし、そのうち30台は遅いカテゴリーなんだ。常にトラフィックに見舞われる。SUGOは、ここ(ロード・アトランタ)に向けたいい練習になったよ」
なお、今回のレースを5位で終えたバトンは、2024年のスポーツカーレース参戦に向け「複数の選択肢がある」と述べている。


■ポルシェの来季ラインアップは?
ポルシェLMDhのファクトリーディレクターであるウルス・クラトレは、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの2024年WEC世界耐久選手権のドライバーラインアップに大きな変更があるとの噂を否定した。
「我々は、いまいるすべてのドライバーに本当に満足している」とクラトレ。
「それはシーズンが終わったあとに話し合うことだ。いずれにせよ、もうすぐシーズンは終わる。ドライバーのラインアップに、大きな変更はない」

■2024年シーズンに向けた動きも
LMDhとLMH(ル・マン・ハイパーカー)のマニュファクチャラーは、2週間前にパリでFIA国際自動車連盟とACOフランス西部自動車クラブとの会議に参加した。議題の中には、WECのBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)が含まれていたものと思われる。
ポルシェのクラトレは「いいミーティングだったと思う。多くの議論があり、オープンな議論もたくさんあった」と明かした。
「現在の利点は、我々全員がほぼ1シーズンを終えていることで、見るべきものがたくさんあり、そこから良い教訓を得るチャンスがたくさんあることだ。来年は状況が変わる可能性があると思うが、それは良いことだ。みんなが同じ目標を持っているのだから、きっと改善されるはずだ」
なお、ACO会長のピエール・フィヨンは、ロード・アトランタに姿を見せていた。
