ところがタイヤ交換中のインパクトレンチの故障により、ピットストップの時間が予定を超えてパトリック・ピレは2位から5位まで後退します。
チームメイトとともにデイトナ24時間レースで2位入賞を飾ってシーズンを開始したピレは諦めませんでした。驚異的なオーバーテイクと最速のレースラップによって瞬く間に2位に返り咲いて先頭に迫ります。
しかし、渾身のファイナルチャージはゴールの33分前に突如として終わりを告げます。タイヤのトラブルで予定外のピットストップを余儀なくされて左フロントタイヤを交換しました。
さらにその後の加速中にインパクトレンチのホースの上を走行したことにより、ドライブスルーペナルティを課せられ、シーズン2度目の表彰台の希望は潰えました。

GTDクラスにエントリーしたポルシェ911 GT3 Rの最高成績は6位でした。500PSの911 GT3 Rは、世界中で開催されるGT3シリーズのために市販車の911 GT3 RSをベースに設計されたカスタマー向けレーシングカーです。
パーク・プレイス・モータースポーツから出場したワークスドライバーのイェルク・ベルクマイスター(ドイツ)とチームメイトのミカエル・クリステンセン(デンマーク)は10位でした。
クリステンセンは、アレグラ・モータースポーツとともにデイトナ24時間でクラス優勝を飾っています。
IMSAウェザーテックスポーツカー選手権第3戦は、4月8日にカリフォルニア州ロングビーチの市街地コースで開催されます。
レース後のコメント
Dr.フランク・シュテファン・バリサー ポルシェ・モータースポーツ責任者:
「非常にドラマチックなレース展開となりました。ゴールの33分前までは全てが順調でした。しかし、コルベットと激しく首位を争っているときに左フロントタイヤのスローパンクチャーが発生しました」
「ピットストップでのタイヤ交換を余儀なくされ、優勝の可能性は消えました。912号車も非常に順調に走っていましたが、ダンパーのオイル漏れによる予定外のピットストップで3周を失い、優勝のチャンスを逃しました」