また、ポルシェとトヨタは、新規則導入凍結に加え、さらなるコスト削減のため、今後2年間は新たなモノコックを製作しないという紳士協定を結んだという。
「トヨタやFIA、ACOフランス西部自動車クラブと2020年レギュレーションについて協議している」とポルシェのチームプリンシパル、アンドレアス・ザイドルは語る。
「そのなかで2019年末までは同じモノコックを使い続けようという紳士協定を結んだ。つまり、我々は今シーズンに使用するモノコックを2018〜19年でも使い続けることになる」
「我々もトヨタも、互いが持つモノコックの重量や空力開発の自由度などに、大きな違いはないと判断した」
「だから、今回の協定を結ぶことができたんだ。現行レギュレーション下でも、まだまだ開発の余地は残されている。これが競争や開発の妨げになることはないと思っている」
「とても理にかなった協定だと思うよ」
なお、ルーピンは2020年以降もトヨタがWECに参戦し続けるためには、新規則が市販車へ転化できる技術を盛り込んでいることが重要だと強調した。
「2020年導入の新レギュレーションが、まったく違う形となり、我々は(参戦する)興味を失うだろう。しかし、現行レギュレーションの延長線にあるような形になれば、興味をそそられることは間違いない」
新レギュレーション策定に携わるFIAとACOは、ポルシェ、トヨタに続く新たなマニュファクチャラーを呼び込むべく、コスト削減に重点を置いているとみられる。