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 クラトルは、総合優勝を含むデイトナでの好リザルトが今年後半までロールアウトを延期するという決断を後押ししたと述べた。

「私の知る限り、すべてのIMSA GTPカーは(デイトナで)ハイブリッドシステムに重大な問題を抱えることなく走れていた」と同氏。

「デイトナで4台の963がトップ6に入ったことも、(エンジン・アップデートを)延期する決断を後押しした。4台とも完走できたということは、24時間レースを成功させることができるということだ」

 彼は次のように付け加えた。「とはいえ、我々はまだそれを導入したいと考えており、そうするつもりだ」

「ボールは我々の側にある。私たちはアップデートを導入するための新しい日程を考えなければならないし、ガバナンス組織からの境界線もあり、それに従うように努力する必要もある」

「全体的なコンセプトが決まれば、またIMSAとACOのもとに行く必要がある。新しい日程を伝えるためにね。導入が許可されるかどうかにかかわらず、彼らはそれを承認する必要があるが、ほとんど許可されると信じている」

「それから、すべてのカスタマーのエンジン、すべてのスペアエンジンなどを新しいクランクに変更することになる。その時期はまだ決まっていない」

 このアップデートにより、おそらく“EVOジョーカー”が使用されることになるだろうと語ったクラトルは、4.6リットルV型8気筒ツインターボエンジンにおいて、現行の180度フラットプレーンクランクに代わる90度クランクの採用により、エンジンサウンドが明らかに変わったことを明らかにした。

「(エンジン)ブロックは同じだ」と彼は説明した。

「クランクシャフトを交換し、ふたたび取り付けるだけで完了だ。いくつかのソフトウェアはこれに関係している」

「ダイノで聞いた限りでは、良い音だった。おそらく今はより典型的なポルシェサウンドになっていると思うが、良くも悪くもサウンドは変化するだろう」

ポルシェ、新型90度クランクシャフト導入をル・マン後まで延期へ。優勝したデイトナ24時間での好成績も要因に
ウルス・クラトル(LMDhファクトリーモータースポーツ・ディレクター)
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