スタートから40分を前にしてブルデーがドライブする2番手01号車もピットへ。ここでCGRはタイヤ無交換作戦を敢行。これが奏功しバン・デル・ザンデはタイヤを換えた31号車キャデラックの前で戻ることに成功した。
その後ターン1でルイ・デレトラズ駆る40号車アキュラがクラッシュを喫し2度目のFCYが入る。SCが隊列を先導するなか、第1スティントを引っ張っていた25号車BMWと5号車ポルシェもピット作業を行い5、6番手で復帰した。レース開始から1時間のタイミングで2度目のリスタートが切られた後は、しばらくGTP上位勢に動きがない状態が続く。
ドラマ発生は残り22分のタイミングだった。2台のキャデラックに次ぐ3番手を走行していた6号車ポルシェが、最終ターン11で78号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2(フォルテ・レーシング)にプッシュされる形でスピンを喫し、これにより多くのマシンが行き場をなくす状態に。インシデントに巻き込まれた25号車BMWは、ポルシェ6号車に行く手を阻まれたランボルギーニを押しのけた際にボディカウルを損傷し、ピットでの修復を余儀なくされる。その後コース復帰した25号車はターン6でクラッシュを喫し、このアクシデントで今大会3回目のFCYが導入される。
レース再開は残り8分から。最終盤のリスタート後は01号車と31号車、チームが異なる2台のキャデラックの接近戦が繰り広げられる。姉妹車に代わって3番手に順位を上げた7号車ポルシェのフェリペ・ナッセも虎視眈々と前を窺うが、首位のバン・デル・ザンデがポジションを守りきりトップチェッカーを受けると、エイトケンの31号車これに続きキャデラックがワン・ツー・フィニッシュを達成。2台の“ワークス”ポルシェ7号車と6号車が3&4位で続いた。5位はプロトン・コンペティション・マスタング・サンプリングの5号車ポルシェ963だ。
GTDクラスはピットアウト後も首位を維持したベン・バーニコート/パーカー・トンプソン組89号車レクサスが最後までリードを保ち見事、ポール・トゥ・ウインで今季初優勝(チームとしては前戦セブリングでのGTDプロクラスに続く2連勝)を達成した。クラス2位はピットで5番手から2番手に順位を上げたターナー・モータースポーツの96号車BMW M4 GT3。同3位には66号車アキュラNSX GT3(グラディエント・レーシング)を0.320秒差で抑えきった32号車フェラーリが入っている。
IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の次戦『モチュール・コース・ドゥ・モントレー』は5月10~12日、カリフォルニア州のウェザーテック・レースウエィ・ラグナ・セカで開催される。参加クラスは、今大会に出場したGTPとGTDにGTDプロを加えた計3クラスだ。




