折り返しを過ぎた残り47分からレース再開。8番手に順位を下げた7号車ナッセは抜群のリスタートで4台をかわして4番手浮上する。その背後では31号車キャデラックと85号車ポルシェ963(JDCミラー・モータースポーツ)がバトルのなかで接触し、ターン1でスピンを喫した85号車が道を塞ぐ格好となったため3度目のFCYが入った。
リスタート後は6号車ポルシェを駆るマシュー・ジャミネと10号車のテイラーが3番手以下を引き離してマッチレースを展開する。残り25分となった56周目、アキュラがターン3でポルシェのインに飛び込みこのバトルを制す。トップに浮上した10号車は、デブリ回収とクラッシュによるさらに2度のコーションを挟んでもポジションを維持してみせ、75周目終わりにトップチェッカーを受けて今季初優勝を飾った。
競り負ける格好となったタンディ/ジャミネ組6号車は1秒132及ばず。さらに3秒おくれてフィニッシュした01号車が3位に入ったため、今戦はアキュラ、ポルシェ、キャデラックの3メーカーが表彰台を分け合うこととなった。

GTDプロクラスは、ポールシッターの3号車シボレー・コルベットZ06 GT3.R(コルベット・レーシング・バイ・プラット・ミラー・モータースポーツ)が車両トラブルのためオープニングラップに姿を消し、64号車フォード・マスタングGT3もスタート直後にストップする波乱の幕開けに。
その後はフロントロウの2番手からスタートを切った4号車シボレー・コルベットZ06 GT3.Rがクラスリーダーとなるが、これを“王者”14号車レクサスRC F GT3(バッサー・サリバン)がしっかりとマークして逃さない。さらに前戦ラグナ・セカを制した77号車ポルシェ911 GT3 R(AOレーシング)が僅差で続く。
レースが動いたのは、折り返しとなる50分を過ぎた直後だった。首位を走るニッキー・キャツバーグの4号車コルベットと、ベン・バーニコート駆る14号車レクサスがターン3で接触。インから弾かれる格好となったコルベットはスピン。レクサスは4号車とウォールに挟まれフロントに大きなダメージを負った。
直後の3番手を走る77号車ポルシェも、180度回ったコルベットを避けきれず軽くタッチするが、幸い大事には至らず。このアクシデントの隙にレクサスをかわしてクラス首位に躍り出る。レース後半は、両車手負いとなりながらも14号車レクサスのプレッシャーに屈しなかった“Rexy(レキシー)”こと恐竜カラーのポルシェが首位の座を守り抜き74周目の終わりにトップフィニッシュ。GTPプロクラス初優勝からの2連勝を達成している。
フロントが大きく壊れたままレースを走りきった14号車はクラス2位。同3位にはレース最終盤に9号車マクラーレン720S GT3エボ(パフ・モータースポーツ)との接触があった23号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボ(ハート・オブ・レーシングチーム)が入った。
IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の次戦は全4クラスが参加する第6戦ワトキンス・グレンだ。年5戦が予定される耐久カップ“ミシュラン・エンデュランス・カップ”の一戦となる同6時間レースは、ル・マン24時間レースの翌周6月21~23日に開催される。




