更新日: 2024.06.09 18:14
2024年は特例なし。ル・マン24時間でタイヤウォーマー禁止も、ハイパーカードライバーはリスクを軽視
クリステンセンは、タイヤの発熱不足がドライバーのミスのリスクを高める可能性があるとしながらも、それが大きな危険を伴うとは考えていない。
「ミュルサンヌ・ストレートの最初のシケインを抜ければ、大丈夫だと思う」と彼はSportscar365に語った。
「ピットを出てからその地点まではストレートでもタイヤにかなり熱が入るし、グリップの感触をつかみ始めるから、ある程度のことは予想できると思う」
「でも、とくに僕たちのマシンは冷えたタイヤがあまり好きではないと思う。そこではミスをするリスクがある。他の人がミスをして、それに巻き込まれるリスクだってあるんだ」
「(ル・マンでは)何度もスティントをこなさなければならない。まったく新しいタイヤでフラットスポットを作ってしまうリスクもある。これは大きな問題になるかもしれない」
「(タイヤが冷えた状態のドライブは)ミスを犯す可能性が大きくなるだけだ。危険だとか、そういうことではないと思う。ただ難しくなるだけ。大丈夫だと思うよ。レース中に問題に直面する人もいるかもしれないけどね」
クリステンセンと同じデンマーク出身のミケル・イェンセンも、ポルシェのファクトリードライバーと同様に、アウトラップのオープニングセクターがドライバーにとって最大の難関になると考えているが、ソフトコンパウンド・タイヤが使用可能になることでドライバーは楽になると付け加えた。
ジャン-エリック・ベルニュ、ニコ・ミューラーとともにプジョー・トタルエナジーズが走らせる93号車プジョー9X8のコクピットをシェアするイェンセンは、「ピットレーンを出て、S字からストレートに入るとき(テルトル・ルージュ)が一番難しいと思う」と語った。
「ストレートに出れば、スピードとともにタイヤの温度も上がってくる。どの程度難しいかを言うのはとても難しい。コールドタイヤを履いているのは僕だけじゃない。それが現実だ」
「ル・マンがタフなレースであることは間違いない。そのなかで夜間にソフトタイヤが使えるのは助かる」
「実際には昼間のミディアムのほうが難しいだろう。ソフトタイヤのほうが温まりやすいからね。もちろん、気温やトラックの温度に左右されるのは明らかだ。でもそれは誰にとっても同じ。ハードな道だよ」