TFスポーツのチーム代表であるトム・フェリエは、今回の件に関してはさまざまな意見があると語った。
「現在のチームの多くは、『壊れていないなら直さなくていい』というアプローチをとっていると思う」とフェリエはSportscar365に語った。
「クルマは素晴らしいし、みんなキットをすべて揃えている。レースは本当にいいし、クルマのパフォーマンスもいい。新らしいクルマが必要だろうか」
「しかし、どこか(のタイミング)で新型車を手に入れなければならない。だから、私たちはある時点で我慢しなければならないんだ」
「正直なところ、私はそれについて少し迷っている。ほとんど言われたとおりにするがね」
イタリアのダラーラ社は、新レギュレーションの早期導入に賛成していたシャシーコンストラクターのひとつであると目されている。
「私たちは最初から自分たちの立場を明確にしていた」と同社のマックス・アンジェレッリはSportscar365に語った。
「第一に、我々は委員会(の決定)を支持する。私たちは自分たちが行ったすべての技術的作業を支持し、ACOとFIA国際自動車連盟に協力する」
「我々としては(新しい)LMP2レギュレーションの確定を望んでいた。しかし、彼らは(導入をふたたび延期することを)決めた。それでも我々は彼らの決定を尊重する」
「(オレカなど他社との)競争は延期されるが、レースは行われる。今がどうであれ私たちはレースを愛しているので、競争する機会を失ったように感じている」
「私たちは競争がしたいんだ」
現行規定において、すべてのLMP2チームは、オレカ、ダラーラ、リジェ、マルチマチックの各社からシャシーを購入してレースに参加することができる。しかしながら4社から現行車がデビューした2017年以降、各シリーズでパフォーマンスや総合的なコストパフォーマンスに優れる『オレカ07・ギブソン』パッケージへの収束が年々進み、いまやLMP2カテゴリーは事実上のワンメイクとなっている。


