ポルシェGTチーム WEC第1戦シルバーストン レースレポート
戦略が功を奏して、91号車のフレデリック・マコウィッキは、1周目に順位を3つ上げ、10周目には3位につけました。彼のスリップストリームにはチームメイトのミハエル・クリステンセン(92号車)が入ります。
クリステンセンは連続して最速のラップタイムを叩き出し、常に先頭集団を射程内に入れていました。わずか30分後に、マコウィッキは2位に、クリステンセンは3位に上がりました。雨が降り始めてもマコウィッキの闘志が衰えることはありません。
27周目には初めて首位を捕らえて攻防戦を繰り広げつつ、2時間後にリヒャルト・リーツに交代します。92号車を引き継いだケビン・エストルは、先頭集団の追撃を続けます。しかし、その道半ばで彼の911 RSRにテクニカルトラブルが発生しました。
一方、フレデリック・マコウィッキは見事な走りを見せました。
ゴールの2時間前にセーフティカーが出動したとき、リヒャルト・リーツから引き継ぎ、最速ラップを打ち立てます。
残り1時間12分の時点で、首位を走っている最中に緊急フューエルストップします。この段階でライバルは最後のピットストップをすでに済ませていました。
そのためマコウィッキは4位でレースに戻りますが、最終ラップで見事に3位に返り咲きました。ゴール寸前の追い上げによる表彰台獲得によって、2017年シーズンの幸先よいスタートを切ることができました。
GTE-Amクラスでも、ポルシェは活躍を見せました。デンプシー・プロトン・レーシングの911 RSRを駆る若いマッテオ・カイローリ(イタリア)、クリスティアン・リード(ドイツ)、マービン・ディエンスト(ドイツ)のチームが劇的な最終ラップで3位を獲得しました。
マッテオ・カイローリは前日にシルバーストンで開催されたELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ開幕戦でもプロトンの911 RSRで2位を飾っています。
FIA世界耐久選手権(WEC)第2戦は、5月6日にスパフランコルシャン/ベルギーで開催されます。