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 ローデンバッハは、ファクトリーチームであるポルシェ・ペンスキー・モータースポーツが3台目の『963』をフルシーズンエントリーさせる可能性について、現在のところ計画はないと述べた。

「そのことについては話をしていない」と同氏。「もちろん、可能性はつねに考えているが、私たちは2台のクルマで非常に良い状態にあると思う」

「それに、もしクリスが(シリーズへの参戦を)続けると決めたなら、私たちは2025年のグリッドに少なくとも3台のクルマを置くことになる」

「忘れてはいけないのは、3台目のワークスカーを持つにはさらに資金が必要だということだ。3台のクルマを走らせるためには、オペレーションも現在のかたちからは大きく変える必要がある」

「(そうした面からも)現時点ではサードカーを投入する計画はない」

 一方、来年のル・マン24時間レースに目を向けると話は別だ。ローデンバッハによると、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは現在首位に立っているIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権でのタイトル獲得を通じ、フランスの耐久クラシックでGTPクラスのチャンピオンカーを走らせることを目指しているという。

大盛況のWECハイパーカー、一方で顧客チームの出場が困難に。2025年の純プライベーターは1台のみか
IMSA組の1台を加え、ワークスカー3台体制で2024年のル・マン24時間に臨んだポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ

■新規参戦メーカーの登場により顧客チームの出場が一層困難に

 WECのエントリー制限と世界選手権へのメーカーの参入が増えていることで、トップクラスではプライベーターの時代が終わりつつあることをローデンバッハは認めた。

 アストンマーティンは来年、ハート・オブ・レーシングチームとともにハイパーカーの仲間入りを果たす。また、韓国のヒョンデが2026年にこれに続くものと予想されており、他のふたつの自動車メーカーも同様のプログラムを完成させる予定だ。

「2年前を振り返ってみると、私たちはおそらく違う哲学を持っていたと思う。なぜなら、『OK、私たちはカスタマーカーを提供できて嬉しい』と言っていたからだ」とローデンバッハは語った。

「しかし今では、ファクトリーカーやメーカーが支援するクルマが非常に多くなっているため、プライベーターのスペースがなくなりつつあるように見える」

「カスタマーカーが(実質的にポルシェの)1車種しかないことも秘密ではない」

「私たちはサービスやすべてを提供しているが、それは大変なことだ。しかし、私たちは絶対に顧客を失望させるようなことはしない。それは明らかだ」

「将来を考えると、現在よりさらに多くのメーカーが参入することになり、顧客にとってはますます難しくなっていくだろう。その一方でシリーズにとっては素晴らしいことだ」

「これだけ多くのメーカーがシリーズに参加するのは間違いなく素晴らしいことだが、同時にプライベーターにとっては決して楽なことではない」

大盛況のWECハイパーカー、一方で顧客チームの出場が困難に。2025年の純プライベーターは1台のみか
2025年のWECではプロトン・コンペティションが走らせるクルマが『ポルシェ963』唯一のカスタマーカーとなる見込みだ

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