ランブラス プレスリリース

2025年WEC開幕戦『カタール1812km』は、幸先の良いポールポジションから、終盤のトラブルで決勝7位完走

 昨季2024年に引き続き、FIA WEC世界耐久選手権シリーズへと参戦する佐藤万璃音(ユナイテッド・オートスポーツ/マクラーレン所属、神奈川県出身・25歳)が、2月27~28日に中東・カタールのイサイル・インターナショナル・サーキットで開催された2025年度WEC開幕戦『カタール1812km』に参加しました。

 95号車マクラーレン720S GT3エボを駆る佐藤は、新たにブロンズドライバーのダレン・ラーン選手とシルバードライバーのショーン・ゲラエル選手をチームメイトとして迎え、今シーズンを戦います。

 事前のテストからマシンのバランスには自信があったという佐藤は、フリー走行でさらにセットアップを煮詰め、ふたりのドライバーにドライビンングに関する細かなアドバイスを与えながら2月27日現地時刻17時に行なわれる公式予選を迎えました。

 LMGT3クラスはルール変更により予選はブロンズドライバーが出走し、上位10台でポールポジションを争う「ハイパーポール」はシルバードライバーが担当することになりました(昨年まではブロンズドライバーが担当)。

 公式予選では、ブロンズドライバーのダレン・ラーン選手が最初のアタッカーとして出走し、見事1分54秒851のトップタイムをマークしてハイパーポール進出を決めました。

 続いて17時20分から10分間で競われるハイパーポールでは、95号車のショーン・ゲラエル選手が1分54秒338のベストタイムをマークしてポールポジションを獲得。2番手にもマクラーレンの59号車が続き、ユナイテッド・オートスポーツはまさに最高のかたちでシーズン開幕戦を迎えることとなりました。

佐藤万璃音 2025年WEC第1戦カタール レースレポート
開幕戦のポールポジションを獲得したユナイテッド・オートスポーツ95号車のドライバー。左からショーン・ゲラエル、ダレン・ラーン、佐藤万璃音

■決勝レースは10時間の長丁場

 2月28日、WEC世界耐久選手権の2025シーズン開幕戦『カタール1812km』が現地時刻14時にスタートを切りました。LMGT3クラスでポールポジションを獲得した95号車は、序盤にレクサスに首位を譲るものの、上位をキープしながら自分たちの戦略とペースを守り、5時間を過ぎる頃には95号車が首位に返り咲きました。

 そしてエースドライバーの佐藤がステアリングを握り、143周目にコースイン。快調なペースでダブルスティントをこなし、次第に2番手以下を引き離し始めます。一時は10秒近くリードを奪い、ふたたびゲラエル選手に交代。そのままトップを快走したのですが、ゲラエル選手がタイヤ交換のためにピットインした際に左フロントのホイールガンのソケットが折れ、タイヤ交換で8秒以上をロス。そこでコルベットに前に出られてしまいました。

 レース終盤、ふたたび佐藤にドライバー交代をして最後の追い上げに入ったところで、先ほどのゲラエル選手のピットでのトラブルに対してアンセーフリリースの判断が出され、ドライブスルーペナルティが課されました。

 95号車にとって、その時点で優勝は遠のいてしまいましたが、それでも諦めることなく必死でプッシュし続ける佐藤。途中、アクシデントやトラブルが多くセーフティカーやFCY、VSCが何度も出されたために、レースは距離優先の1812knではなく、スタートから10時間経過時点で終了というタイムレースとなりました。

 最終的に95号車は佐藤の追い上げで7位チェッカー。開幕戦をトップ10フィニッシュで締めくくりました。

佐藤万璃音 2025年WEC第1戦カタール レースレポート
ユナイテッド・オートスポーツの95号車マクラーレンはピットストップで不運に見舞われた。 2025年WEC第1戦カタール

■佐藤万璃音のコメント

「本当に悔しい結果でした。先週のプロローグ・テストの段階からマシンのバランスはとても良く、チームがこのオフシーズンに素晴らしい仕事をしてくれたのは肌で感じていました。新たなチームメイトとも良い関係を築けているし、予選ではふたりが素晴らしい仕事をしてくれたことで、自分とチームクルーとっては、去年の最終戦に続く2戦連続のポールポジションを獲得することができました」

「決勝レースも序盤のレクサスは速かったですが、自分たちはそれに惑わされずに自分たちのストラテジーで行こうと判断し、レース半ばでトップに戻ることができました。そして自分に交代してからは、タイヤをマネジメントしながらハイペースで逃げ、レースを完全にコントロールできました。2回のセーフティカーが出ましたが、その直後のリスタートでも後続との差を奪いつつ、レースをマネジメントできていました」

「ゲラエル選手に10秒の貯金を渡したので安心していたのですが、思わぬトラブルに見舞われ、ふたたび自分がステアリングを握っている時に、そのトラブルに対するドライブスルーペナルティを消化することになってしまいました。それでも諦めることなくプッシュし続けたのですが、レース終盤にエンジン関係でマネジメントを強いられることとなり、チェッカーを優先するために、それ以上の追い上げはできませんでした」

佐藤万璃音 2025年WEC第1戦カタール レースレポート
佐藤万璃音(ユナイテッド・オートスポーツ/95号車マクラーレン720S LMGT3エボ) 2025年WEC開幕戦カタール

「レースだから仕方がないとは思いますが、この週末、レースの本当にラスト1時間半に起こった不運で勝利を失うことになったのは、とても悔しい結果でした。自分はレーシングドライバーとして、最高の仕事ができたと思います。チーム全体としても大きく進歩していましたし、今日は自分たちの日になるなと思っていた矢先です。勝てるペースが自分にはあったと思います。まさにドライバーとしての仕事を全うした充実感と、レースに勝てなかった悔しさで、いまは疲れがどっと出ました(笑)」

「真夜中にチェッカーを受け、ミーティングを終えてホテルに帰ってシャワーを浴び、6時間後にはロンドンに向けたフライトです。これからしばらくの間、WEC、そしてELMSヨーロピン・ル・マン・シリーズの連戦で、こういった転戦生活が続くと思いますが、プロとして体調管理に気をつかい、ベストな状況で次のレースに向かいたいと思います。今回も応援ありがとうございました。今年は絶対に勝利をお届けします」

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