■トラブルを解消した2号車ポルシェが逆転。総合2〜3位はLMP2に
しかし、レース序盤のトラブルから追い上げをみせた2号車ポルシェが、その速さを活かし順位を上げると、レース残り1時間07分のインディアナポリスコーナーの進入で38号車をオーバーテイク。そのままチェッカーまで逃げ切り、メーカーワークスとしての面目を保つ勝利を飾った。ポルシェにとってはル・マンでの19勝目となり、13勝のアウディに対して差を広げた。
一方、トラブルを1時間59分かけて修復した8号車トヨタTS050ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/アンソニー・デイビッドソン/中嶋一貴)は、ファステストラップを記録しながら追い上げをみせたものの、最終的な順位は9位/LMP1クラス2位という結果に。トヨタ自動車豊田章男社長も訪れ必勝を期したレースだったが、表彰台も獲得できない結果に終わってしまった。
総合2位は、LMP2クラス優勝となったジャッキー・チェンDCレーシングの38号車オレカ(ホー-ピン・タン/トーマス・ローレン/オリバー・ジャービス)。俳優のジャッキー・チェンがオーナーを務めるチームにとっては嬉しい結果に。総合3位/クラス2位はヴァイヨン・レベリオンの13号車オレカ、総合4位/クラス3位はジャッキー・チェンDCレーシングの37号車オレカという結果となった。平川亮が乗り込んだG-ドライブ・レーシングの22号車オレカは、アクシデントにも見舞われクラス18位でレースを終えた。
5メーカーのスポーツカーが争うLM-GTEプロクラスは、最後まで非常に激しい展開となった。終始5メーカーのマシンが同一周回でトップを争い続けたが、最後は63号車シボレー・コルベットC7.Rとがピットストップで97号車アストンマーチン・バンテージ(ダレン・ターナー/ジュリアン・アダム/ダニエル・セラ)を先行。ファイナルラップの1コーナーまでバトルを展開しながら、最後は97号車アストンマーチンが大逆転で優勝を飾った。63号車コルベットは、アストンとのバトルのなかで接触し、左フロントタイヤを破損。67号車フォードGTが最後に2位を獲得し、63号車は3位となった。
LM-GTEアマクラスは、JMWモータースポーツの84号車フェラーリ488 GTE(ロバート・スミス/ウイリアム・スティーブンス/ドリス・バンスール)が優勝。クリアウォーター・レーシング勢では、澤圭太が乗り込んだ61号車フェラーリがクラス5位でフィニッシュ。加藤寛規が乗り込んだ60号車は、クラス11位でチェッカーを受けた。








