■午後はセッティングを進めるも、本番へ課題
続く午後のセッションでは、セッティングを進めつつ、ニュータイヤも投入。3人のドライバーが交代しながら走行し、68周をこなし2分21秒993というベストタイムをマークした。ただ、トップの117号車ポルシェ911 GT3 Rとは2.542秒差があり、順位も52番手と厳しいものとなった。
「午後からやっとニュータイヤを履いて、セッティングも少しずつ変えていって、やっとフロントが入るようになってきた。でも、もっとバランスをフロント方向に振りたいと思ってる」というのは谷口だ。
「ニュータイヤを履くと、やはりユーズドよりもタイヤに元気があって、やっとスパを攻められた気がする。ただ、トップとはまだ全然差があるので、どこをどう詰めていくのはエンジニアと相談しながら。でもまだトップは遠いかな」
また、可夢偉も「クルマのセットアップはまだまだ。だいぶGT3には慣れることはできましたし、レースウイークにもう少し改善することができれば戦えるとは思いますが、まだまだ厳しいです」と指摘した。片岡も同様に「セッティングとしてはまだまだ煮詰めきれなかった」と口を揃えている。
とはいえ、まずはテストデーで「ロングをやって、コースにも慣れたので、目的は果たせたのではないかと。やっとスタート地点に立てて終われたので、良かったと思います」と片岡はこの日の目的である“慣れ”としては達成したと語る。
本番に向けてセッティングという課題が明確となれば、あとはそこを突き詰めていくのみ。もちろんさらなるコースへの慣れや、ピレリへの慣れという課題もあるが、日本が誇る3人のトップドライバーだけに、きっと7月末の本番へ向け、さまざまな課題を克服しつつ、ジャンプアップを果たしてくれるはずだ。

