しかし、6号車は可夢偉が2スティント目に入って15周というところで、イレギュラーのピットイン。
「エンジンから変な音がしたので、僕の方からチェックしてくれと言ったんです」ということで、マシンはガレージに入れられた。ここでドライバーは、ステファン・サラザンに交代。チェックを終えると、再びコースに戻ったが、わずか1周でピットに戻る。そこからエンジンのプラグやコイルを交換し、再びエンジンの始動を試みたが、復調せず。エンジン担当者がシリンダー内部を確認した結果、これ以上の走行は不可能と判断し、リタイヤを決めた。

トヨタTS050ハイブリッド6号車
トヨタTS050ハイブリッド6号車

「クルマは速かったですし、パフォーマンスはありました。ただ、ル・マンではこのパフォーマンスを保った状態で、信頼性を向上させなければなりません。シルバーストンのようにペースもなくてエンジンが壊れたならガッカリでしたけど、速かった分、ポジティブに捉えたいですね」と可夢偉は、次に向けて早くも気持ちを切り替えていた。

 その頃、5号車はクルージングと言ってもいいほどの独走状態。あとはリスクを背負わずに走り切るだけという状況になった。そして、99周を終えたところで、満を持して中嶋一貴が乗り込んだ。
「基本的にあとは安全運転するだけっていう感じでした」と言いながら、一貴はコースに出ると好ペースでラップを重ねる。
 ところが、わずか15周を走っただけで、不運に見舞われた。右側のエギゾーストから白煙を吐き上げ、ピットインを余儀なくされたのだ。
「走っている感触は、それまでとは変わらなかったんです。全く馬力は落ちていなかったし、ピットから“白煙が出ている”って言われなければ気付かなかったぐらいでした」

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