「今回のことで僕の立ち位置は変わってしまったし、自分のキャリアの目標設定も変わってきてしまうよね。僕は今でもトップレベルのモータースポーツで戦いたいと思っているのに、これまでやってきたレベルのレースが、まわりに何もなくなってしまうんだよ」とロッテラーは嘆く。
「DTMからメルセデスが撤退するというニュースも警告を発している。DTMだって、LMP1-Hと同様にモータースポーツにとって素晴らしいプラットフォームだったのに。スパ24時間とニュルブルクリンク24時間は別だけど、僕はGT3にはそれほど興味もないからね。GT3の選手権にフルシーズンで出ようとは思わない」
「もちろん、まだポルシェとの契約があるから、彼らが今後、僕も含めたドライバーをどのように扱うのか、推移を見守らないとダメだからね。それに、僕は今でもスーパーフォーミュラに出ていて、日本での状況もある。だからスーパーGTにもう一度出ることを模索するのか、あるいはフォーミュラEを考えるべきなのか、今のところは分からない。いったい今やっていること以外で、何ができるのか……」
「できれば、僕は安定した状況を見つけたいんだ」
また、ロッテラーは今もっている“夢”を語りつつ、スポーツカーレース全体の今後について語った。
「僕のもうひとつの望みは、もう一度ベン&マルセル(アウディ時代にともに戦ったブノワ・トレルイエとマルセル・ファスラー)と一緒にレースをすることだ。彼らのなかには、今でも炎が燃えているし、僕らには素晴らしい協力関係があるからね」
「それからアメリカのレースに関しても、興味深くなり得るだろう。IMSAのDPIが今までよりもモータースポーツ界の中で安定してきている。他の地域と比べてね。だから将来的に、他の誰がDPIに参加するかということも見ないといけない」
「いずれにしても、今回の件は大問題だよね」

