「簡単な金曜日ではなかった」と語るのはチーム代表のアンドレアス・ザイドル。
「悪天候の影響によって、通常のタスクリストをこなすことができなかった。それにもかかわらず、2台の919ハイブリッドには一切トラブルも起きなかったし、ウエットコンディションで役に立つ情報を収集することもできた」
「そしてもっとも重要なのは、こういった難しい1日だったにもかかわらず、マシンが無傷でガレージに戻ってきたことだ」
FP1でこの日総合トップとなるタイムを記録したロッテラーは「幸運なことに、FP1は路面コンディションが安定していたんだ」と振り返っている。

「マシンの感触は基本的に問題なく、トラクションを向上させることに集中することができた。リヤタイヤを駆動するエンジンとERSを協調させて、コーナー出口での加速をできるかぎり速くする必要があるからね」
「それと同時に、ウエットコンディション下でのマシンバランス改善にも取り組んだ。しかし、残念ながら午後のセッションは降水量が多く、普段どおりの仕事をすることができなかった。それにこれだけ寒いと、タイヤを機能させることも難しいから、マシンを運転するのが本当に難しいんだ」
2号車のバンバーは「今朝、マシンに乗り込んだ段階でフィーリングは良かった」と述べた。
「セッション序盤は、アクアプレーニングが酷かったけど、多くのマシンがコースを走ったことで状況は改善していった」
「ダンプコンディションでは僕たちの方が速そうだけど、午後のようなヘビーウエットではトヨタが脅威だね。僕たちも、この点を改善する必要がありそうだ」
なお、ポルシェは第85回ル・マン24時間で優勝した2号車がランキング2番手につける8号車トヨタTS050ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/アンソニー・デビッドソン/中嶋一貴)より前でチェッカーを受ければ、このWEC富士でドライバーズタイトル連覇を決めることができる。
連覇に向けて重要な1日となる14日(土)の予選日は10時30分から60分間のフリープラクティス3回目が行われた後、15時からLMPクラスの予選が行われる。