更新日: 2017.11.21 13:30
ポルシェ、WEC/ル・マン3連覇したLMP1活動を終了。「可能なことのほぼすべてを達成した」
前戦上海ラウンドでドライバーズタイトル獲得を決めた2号車ポルシェは今回、ベルンハルトが好スタートを決め、1周目に3番手から2番手に浮上した。
しかし、不運にも3周目にコース上に落下したコーナーボラードを車体下部に巻き込んだことでマシンバランスが崩れ、ペースダウン。チームは直後に導入されたセーフティカーラン中にはこのことに気づかず、リスタート後の7周目に緊急ピットインしたタイミングでようやくボラードを除去したが時すでに遅し。2号車はその後、トップから1周遅れの4番手でラップを重ねていく。
苦しいレース展開のなかで迎えたレース中盤、2番手を走る7号車トヨタTS050ハイブリッドがGTカーと接触。ピットでのマシンの修復作業を余儀なくされたことで2号車ポルシェは3番手に浮上する。
さらにスタートから4時間を迎える直前に僚友の1号車ポルシェのアクシデントにより2番手となった2号車ポルシェは最後のスティントで、2013年にポルシェ919ハイブリッドの最初のテストでステアリングを握ったベルンハルトにふたたびステアリングを託してコースイン。そのままの順位で最後のチェッカーフラッグを受けた。
今季はシーズン途中からF1にも参戦しタイトなスケジュールとなったハートレーは「今日は、早い段階で優勝争いから脱落してしまった。コースの真ん中に落ちたボラードに当たったのは決して彼のミスではないよ」と不運に泣いたレースを振り返る。
「アクシデントによって不利にはなったが、ゴールまでのスティントは順調だった。今日は2台のポルシェが表彰台を獲得したけれど、(優勝できず)気持ちは複雑だね」
2015年にポルシェのル・マン復帰後初優勝をもたらしたバンバーは「919プロジェクト全体を通して、今日は最高に楽しい一日でした」と語った。
「ポルシェは、ル・マンの919ハイブリッドためにカレラカップ出身の僕をドライバーとして選抜してくれた。ピラミッドシステムを信頼して、このようなチャンスを与えてくれたポルシェの皆に感謝しているんだ」
「プロジェクトを通して熱心に作業してくれたヴァイザッハの皆に感謝したい。僕は最高水準のモータースポーツで、ポルシェのドライバーになれたことを光栄に思っているんだ。そして、レースの水準を引き上げてくれたトヨタには『優勝おめでとう』と言いたいね」
開発期間を含めると5年にわたってポルシェ919ハイブリッドをドライブしてきたベルンハルトは「素晴らしいひとつの時代が終わりを迎えた。プログラムの始動から今日のレースの最終ラップまで、このプログラムに参加できたことを栄誉に思うよ」とコメント。
「素晴らしいクルー、素晴らしい人たち、そしてチームメイト。僕が彼らのことを忘れることはないだろう。このプログラムは僕のキャリアのハイライトだからね」