投稿日: 2016.05.29 18:30
更新日: 2016.05.31 21:17
更新日: 2016.05.31 21:17
ニュル24時間を席巻するドイツ勢。メーカー強力バックアップの最新GT3カーをメカ分析
Keisuke Koga
かつてのニュル王者、ポルシェは久しく優勝から遠ざかっている。捲土重来を期す彼らは、王座奪還を目指し新たなGT3マシン「911 GT3 R」を投入した。新しい991型がベースとなるこのマシンは、ボディが大型化しその結果前後重量配分が好転。高速コーナーでのスタビリティが大きく向上したという。また、エアロダイナミクスも細かい部分が改善され、去年ニュルで発表され、その後VLNにテスト参戦した時まではフロントにカナードが装着されていなかった。フロアやフロントセクションの構造で十分にフロントのダウンフォースを得られると考えたようだが、今年のVLNに登場した最終モデルでは、左右2枚のフロントにカナードが追加されていた。全体的な戦闘力に関しては、ニュル独自のBoP(性能調整)が適用されても、AMG GT3やBMW M6には対抗できず苦戦。名門復活はそう簡単にはいかなさそうだ。
新型R8 LMSで去年のニュル24時間を制したアウディは、去年よりもワークスバックアップのマシンが減少。そのせいか、もしくはBoPの影響か、はたまた相対的な戦闘力の低下か、今回は苦しい戦いを強いられている。去年、あれだけ強かったアウディの苦戦が、ドイツメーカーによるGT3開発競走の激しさを物語っている。
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